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ドバイで第4回世界貿易・サプライチェーンサミット開催(中東、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、トルコ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月10日 10時20分

アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで10月8日から9日の2日間、第4回世界貿易・サプライチェーンサミットが開催された。同イベントは英国の大手メディアEconomistグループが地元ドバイの教育機関のNew Economy Academyと共催して実施した。今回の会議では、主要テーマとして、人工知能(AI)技術などを活用したサプライチェーンの効率化、貿易やサプライチェーンの持続可能性を高める技術革新の導入、サプライチェーンを強靭(きょうじん)化する先進技術の採用などが取り上げられた。会議には、UAE、サウジアラビア、トルコなど近隣国をはじめ、主要国から約500人の企業家や政府関係者、サプライチェーン関連の専門家などが参加した。

冒頭、UAEのサーニー・ビン・アフマド・アール・ゼイユーディ貿易担当国務相は、同国が多国間貿易システムを支援する立場を明確にした上で、政府が進める「包括的経済連携協定(CEPA)」による非石油部門の輸出、経済全体にもたらす好影響を説明した。

各セッションでは、製造業、インフラ関係、金融、ITなどさまざまな分野の専門家からAI技術を利用したサプライチェーンの効率化、強靭化、持続可能性の改善などの取り組みに関する見方が示された。多くの関係者が貿易やサプライチェーン管理でAIの利用が大きく進むことを確実視しつつも、現状はいまだ途上にあり、課題も少なくないという点で意見が一致した。

共通の課題としては、解析するデータ品質や確保、データ収集やシステム導入コストの適正化、人材の育成・再教育などが指摘された。特に、データの信頼性確保の重要性とそれを実現する手法に関する参加者の関心が高く、活発な意見交換、質疑応答が行われた。この点について、ドイツのIT大手SAPのジョン・マックグリン調達・サプライチェーン・ネットワーク担当副社長は「AI活用を可能にするデータの要件として、信頼できる(Reliable)、責任ある(Responsible)、適当である(Relevant)の『3R』が必要だ」と強調した。また、米国の食品大手ペプシコのアンジェリカ・キーパー上級副社長は「データ収集に必要なコストを適正化し、便益が上回ることを確認しながら進めることが重要だ」と強調した。

写真 カンファレンスの様子(ジェトロ撮影)

カンファレンスの様子(ジェトロ撮影)

(秋山士郎)

(中東、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、トルコ)

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