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47の郡別GDPを発表、ナイロビ突出は変わらず(ケニア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月21日 10時50分

添付資料PDFファイル(116 KB)

ケニア国家統計局(KNBS)は1月13日、2024年版(ケニア国内の47郡別2023年GDP)を発表した。47の郡のうち、人口およびGCP(Gross County Product、郡内総生産)の規模でナイロビが突出する点は2023年版とあまり変化はなかった(2023年10月19日記事参照)。

KNBSによると、2023年のGCPの上位5郡は、ナイロビ(2兆8,660億シリング、約3兆4,392億円、1シリング=約1.2円)、キアンブ(5,293億シリング)、ナクル(5,095億シリング)、モンバサ(4,976億シリング)、マチャコス(3,204億シリング)だった。また、1人当たりGCPでは、ナイロビが80万2,344シリングと突出しており、続いてモンバサ(50万7,337シリング)、ナクル(33万4,667シリング)、ニェリ(31万7,459シリング)、ラム(30万4,024シリング)となった。

2019年から2023年までの5年間の総付加価値(GVA:GCP合計に占める各郡のシェア)の成長率が5%を超えたのは15の郡で、マルサビット(9.3%)、タナリバー(7.6%)、ナクル(6.9%)、カジアド(6.3%)、ナイロビ(6.1%)、イシオロ(6.1%)は6%を超えるペースで成長した。

主要な郡の産業別のGCP構成比(添付資料図参照)をみると、ナイロビは金融・保険(22%)、不動産(16%)が大きいものの、運輸(14%)、卸小売り(13%)、製造業(11%)など、農業はないものの、バランスの取れた産業構成となっている。ナイロビと隣り合うキアンブは紅茶やコーヒーなどを生産していることから比較的大きな農林水産(15%)を抱えるが、建設(17%)、運輸(13%)、製造業(12%)など比較的バランスがとれている。一方、ナクルはメイズやポテト、豆類など主食を多く生産し、農林水産が32%と突出している。モンバサ港を抱えるモンバサは運輸が最大(21%)で、輸出加工区(EPZ)では縫製業もあることから製造業も17%と大きい。マチャコスもナイロビ隣接でキアンブと似た産業構造だが、農林水産(18%)と製造業(20%)の比率がやや大きくなっている。

(佐藤丈治)

(ケニア)

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