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英中銀は金利据え置き、8月の利下げの可能性が残るとの見方も(英国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月21日 14時0分

英国イングランド銀行(BOE、中央銀行)は6月20日、政策金利を5.25%に据え置くことを決定した。前日まで開かれていた金融政策委員会(MPC)で決定。市場の予想どおり、2023年9月から7会合連続の据え置きとなった。なお、委員会は、今回の会合での決定は7月4日に予定されている総選挙とは無関係としている。

前日発表された5月のインフレ率(2024年6月20日記事参照)は、約3年ぶりにBOEの目標である2.0%へ低下したものの、サービス価格インフレ率は5.7%となり、5月時点での予想より高かった。そのため、持続的なインフレを示す指標は緩やかに低下してきているが依然として高い水準にあるとし、インフレ目標を持続的に達成するタイミングまで、十分な期間引き締めを続けるとした。そのために、労働市場の状況、賃金上昇率、サービス価格インフレ率など、経済全体の持続的なインフレ圧力と経済の強靭(きょうじん)性を示す指標を引き続き注意深くモニタリングするとした。

同会合では、英国のGDPが2024年上半期に予想以上に底堅い成長を見せていることも議題となった。英国の2024年第1四半期GDP成長率は0.6%で、5月の金融政策報告書で予測されていたよりも0.2ポイント高い伸びとなった。BOEは第2四半期の成長率を0.5%と予測、5月の予測(0.2%)から上方修正した。

家計消費に関しては、実質賃金所得は上昇を続けており、消費者信頼感もさらに回復しているともした。しかし、高金利の状況下で、消費者は依然高額な支出には懐疑的であり貯蓄を選好している可能性があると指摘した。

今回の発表内容を踏まえ、BOEが8月に利下げを行う可能性が残されているとみるエコノミストもいる。7月中旬に発表される6月のインフレ率次第では8月に利下げが行われる可能性があるとしている(「ガーディアン」6月20日)。

英国商業会議所(BCC)は、借り入れコストに対する企業の懸念は弱まっているものの、依然として歴史的に高い水準にあるとコメント。多くの企業が借り入れコストの高さを理由に投資を延期していると紹介した。

(松丸晴香)

(英国)

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