アイスペース、ルナ・アドバイザリー・ボード設立を発表、地球と月の経済圏構築を目指す(日本、米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月12日 11時30分
日本の航空宇宙企業アイスペースは9月10日、地球から月面までの空間を指すシスルナ空間の経済圏構築を牽引するべく、ルナ・アドバイザリー・ボードの設立を発表した。
同ボードは、アイスペースの経営メンバーに対し、事業戦略や社会的経済評価など民間部門の運営に関するアドバイスや、政策、技術、国家安全保障にいたる国家規模の課題について、提言することを目的として設立された。
ボードの初期メンバーには、日本や米国、欧州から宇宙関連の機関や企業などで活躍した経歴を持つ4人が選出された。日本から経済産業省出身で内閣府大臣官房宇宙審議官や内閣府宇宙戦略事務局長、特許庁長官などを歴任した小宮義則氏が選ばれた。米国からは官民から1人ずつ選出され、米国航空宇宙局(NASA)元副長官のアラン・スターン氏と、元スペースXのコマーシャルビジネス担当上級副社長の友也・トーマス・オシネロ氏が選ばれた。欧州からは欧州宇宙機関(ESA)で第6代事務局長を務め、日本の宇宙開発事業団(NASDA)の評価委員会事務局長をはじめとした政府・学術機関の役職についたジャン-ジャック・ドルダン氏が選ばれた。
アイスペースは同ボードを通じて、将来的に軍事・経済的に重要になると考えられているシスルナ空間の経済圏の構築と、その発展を牽引していくとしている。
月面着陸ミッション実現に引き続き取り組む
アイスペースは2023年のミッション1で、月着陸船を打ち上げたものの、高度測定の誤差が原因で月面に衝突した。民間部門だけでの月面着陸は技術的に極めて困難で、成功例は米国の1社のみで、そのハードルの高さがうかがえる(2024年3月29日記事参照)。同社は現段階でミッション1のマイルストーン10段階のうち8段階まで成功させており、2024年冬にミッション2で月面着陸を成功させ、月面データサービス提供の検証を行うとしている。2026年に予定されているミッション3では、着陸の精度をより高め、米航空宇宙局(NASA)のアルテミス計画に貢献するとしている(2024年1月16日記事参照)。
(谷本皓哉)
(日本、米国)
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