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1~6月の港湾貨物取扱量は3.1%減、小麦の輸出量は過去最高(ロシア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月26日 1時30分

添付資料PDFファイル(140 KB)

ロシア商業海港協会の発表(7月12日)によると、2024年1~6月のロシア海港での貨物取扱量は前年同期比3.1%減の4億4,860万トンだった(添付資料表参照)。前年同期比で取扱量が増加した穀物に関連して、2023年7月~2024年6月のロシア産小麦の輸出量は同国史上最高となった。

貨物取扱量を品目別で前年同期と比較すると、コンテナ貨物(10.9%増)、穀物(10.1%増)、鉱物質肥料(28.1%増)、液化ガス(3.2%増)、食品(12.1%増)が伸びた。一方で、石炭(12.0%減)、鉄鋼(13.7%減)、鉱石(0.8%減)、原油(1.5%減)、石油製品(9.6%減)が減少した。海港所在海域別では、バルト海域が1.3%、カスピ海域が23.4%増加した一方、北極海域が4.7%減、アゾフ・黒海域が8.0%減、極東海域が2.1%減だった。

貨物取扱量が前年同期比で10.1%増加した穀物だが、ロシア産小麦の輸出量は過去最高水準にある。ロシアの2023/2024穀物年度(2023年7月~2024年6月)における同国の小麦輸出量は5,530万トン(前年同期比約15%増)と過去最高を記録し、世界の小麦輸出に占めるロシアのシェアは過去最高の26.1%となった(ノーボスチ通信7月19日)。EUは7月1日、ロシア産の穀物、油糧種子、穀物製品の輸入関税を引き上げる措置を適用し、今後EUへの輸出量は減少することが見込まれる(2024年7月8日記事参照)。しかし、ロシア産穀物の輸出先に占めるEUの割合は高くなく、ロシア産穀物の大口顧客は主に中東やアフリカ諸国であるため、ロシアへの影響は限定的とみられる。最近では、エジプトが72万トンのロシア産小麦を購入することで合意した(ノーボスチ通信7月18日)。

6月単月でみると、ロシア海港の貨物取扱量は前年同月比1.3%減の7,560万トンとなった。海域別でみると、アゾフ・黒海域が7.2%減、北極海域が5.8%減だった一方、バルト海域が4,2%増、極東海域が2.2%増だった。6月単月のロシアの港湾におけるコンテナ貨物の取扱量は45万TEU(注)を超え、前年同月比11.8%増だった(「インフラ・ニュース」7月16日)。

(注)Twenty - foot Equivalent Unitsの略で、20フィートで換算したコンテナ個数を表す単位。20フィートコンテナ1個分を1TEUと呼ぶ。

(後藤大輝)

(ロシア)

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