トルコのロシア産ガス輸入業者、ロシア・ルーブル買い取りサービスを開始(トルコ、ロシア)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月19日 1時15分
トルコのロシア産天然ガス輸入業者ボスポラス・ガスは、トルコの対ロ輸出企業からロシア通貨ルーブルを買い取り、トルコ企業にユーロで支払うサービスを試験的に開始した(11月6日付ブルームバーグ)。
このサービスは、両国間の貿易を促進するための、通貨スワップ取引とされており、トルコ国営のトルコ不動産銀行(Turkiye Emlak Katilim Bankasi)の取り扱いで、同社が仲介手数料を徴収するかたちで実施するという。制裁対象商品はサービスの対象外で、支払日は毎月18日、取引為替レートは毎月17日に同社ホームページ上で発表される。
同社は、ロシアの国営ガス会社のガスプロムと天然ガス売買契約を2043年まで締結しており、年間25億立方メートルの天然ガス輸入許可を得ている状況だ。両社売買の支払いはルーブルで実施されており、トルコの対ロ輸出企業が受け取ったルーブルを買い取り、両社取引の支払いに使用されることになる。
昨今のロシア制裁の影響から、トルコの対ロ輸出額は減少しているものの、トルコ統計機構(TUIK)の2024年9月の貿易統計によると、9月の国別輸入額において、最も大きな割合を占めたのは中国(37億3,700万ドル)、次いで2位にロシア(33億400万ドル)、その後、ドイツ(25億2,100万ドル)、イタリア(14億1,200万ドル)、米国(13億9,200万ドル)と続いた。これら5カ国からの輸入額は総輸入額の45.6%を占めている。ロシアからの主要輸入品目は石油、石炭やガスなどの鉱物燃料で、ロシアからの輸入額全体の74.4%を占めた。また、トルコの輸入品目別にみても、石油、石炭やガスなどの鉱物燃料総輸入額の50%以上がロシアからの輸入が占めている。
(井口南)
(トルコ、ロシア)
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