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韓国からラオスへのモバイルクロスボーダー送金サービスを開始(ラオス、韓国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月7日 0時0分

ラオスの地場最大の商業銀行BCEL(Banque Pour Le Commerce Exterieur Lao Public)と、韓国のハナ銀行の子会社でQRコード決済や現金引き出しなどのクロスボーダー決済やサービスを提供するGLNインターナショナルは5月30日、アプリを使った韓国からラオスへのクロスボーダー送金サービスを開始した。

これにより、韓国に居住するラオス人はBCELのモバイルアプリ「BCEL One」に連動したGLNサービスを通じて、国際送金が24時間可能となる。送金先口座情報の確認や年間送金限度額の照会などもリアルタイムで行うことができるとしている。BCELによると、1取引の送金上限額は5,000ドル、手数料は送金額にかかわらず1取引5,000ウォン(約570円、1ウォン=約0.114円)の定額。年間で累計5万ドルまで送金が可能で、ラオス側でドルもしくは現地通貨キープによる引き出しが可能という。

ラオス労働社会福祉省によると、2023年9月時点で約4,600人のラオス人労働者が韓国で出稼ぎ労働をしており、うち3,400人は5カ月程度の外国人季節労働者プログラム(農業)への参加者だった(2022年6月6日記事参照)。なお、韓国は2023年に年間3万2,000人(前年比3.1倍)の外国人季節労働者を受け入れた。2024年も3月ごろから、韓国の農繁期に合わせて多くのラオス人労働者が派遣されている。

これまでラオスから国外への出稼ぎ労働者は、出稼ぎ先での銀行口座開設が困難で、非公式なルートを介した送金手段をとる場合が多く見られた。今回のようなモバイルによるクロスボーダー送金サービスは、ラオスの家族への送金を安全かつ低コストで行うことができ、ラオス政府としても外貨の流れをモニタリングできるようになることから、官民や相手国と協力して、クロスボーダーQRコード決済(2024年5月9日記事参照)を含むシステム構築を進めている。

なお、2023年10月の第6回国会で、パデムポーン・ソンタニー労働社会福祉省副大臣は、タイや韓国など国外の出稼ぎ労働者からの送金は月平均3,810万ドルと説明しており、これは名目GDPの約3%に相当する。

(山田健一郎)

(ラオス、韓国)

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