日ベトナムのピッチイベント開催、シンガポール企業がダブル受賞(ベトナム、日本)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月7日 14時0分
ジェトロと経済産業省は10月3日、在ベトナム日本大使館、ベトナム計画投資省、国家イノベーションセンター(NIC)との共催で、オープンイノベーション創出を後押しする「イノ(Inno)・ベトナム・ジャパン・ファストトラック・ピッチ2024」をハノイ市西部のNICホアラックで開催した。NICのブー・クオック・フイ所長や伊藤直樹駐ベトナム大使をはじめ、両国の企業・政府関係者など計172人(会場115人、オンライン57人)が参加した。
Innoは、7月に開催したローンチイベント(2024年7月24日記事参照)で解決策を募った6つのチャレンジ(事業課題)に対する57件の応募から登壇企業を選抜。6カ国のスタートアップなど15社(日本4社、シンガポール4社、ベトナム3社、米国2社、インド1社、インドネシア1社)がプレゼンテーションをし、チャレンジを提示した日本企業とベトナム企業(チャレンジオーナー)6社からの質疑に応答、意見交換をした。
イベント終盤にはチャレンジオーナー賞(6社)や、ジェトロとNIC、参加者の投票で選出するオーディエンス賞(1社)を発表。シンガポールのスタ-トアップであるタグチーム・テクノロジーズ(Tictag)が、日本の空気圧制御機器メーカーのSMCに対し、データや人工知能(AI)による予測を用いて在庫管理やコストを効率化するサプライチェーンマネジメントのソリューションを提案し、チャレンジオーナー賞とオーディエンス賞をダブル受賞した。また、地場の複合企業ビングループ傘下のビンAIに対し、特定のタスクやユースケースに合わせた大規模言語モデル(LLM)の展開などを提案した日本のスタートアップであるブルーキャット(blueqat)などがチャレンジオーナー賞を受賞した。今後はチャレンジオーナーと登壇企業間で協議を深め、互いの知見とリソースを活用した事業化検討を進める予定だ。
なお、初開催となった2023年度のInnoを通じ、日本のスタートアップであるカーボンEX、フェイガーの2社が、それぞれベトナムの情報通信技術(ICT)大手FPTとの協業に至っている〔2024年3月8日記事、ジェトロ活用事例(カーボンEX)、ジェトロ活用事例(フェイガー)参照〕。
開催機関と登壇企業による集合写真(ジェトロ撮影)
チャレンジオーナー賞とオーディエンス賞をダブル受賞したタグチーム・テクノロジーズ(写真中央、ジェトロ撮影)
(萩原遼太朗)
(ベトナム、日本)
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