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第30回日ASEAN経済相会合がビエンチャンで開催(ASEAN、ラオス、日本)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月30日 0時5分

第30回日ASEAN経済相会合(AEM-METI)が9月21日、ラオスのビエンチャンで開催された(ASEAN事務局発表経済産業省発表)。ラオスのマライトーン・コンマシット商工相、吉田宣弘経済産業大臣政務官が共同議長を務めた。ASEAN加盟国の経済相・政府代表、カオ・キムホンASEAN事務総長、サトビンダー・シンASEAN事務局次長(ASEAN経済共同体担当)らが出席した。

会合では、2023年に日・ASEAN友好協力50周年を機に策定された「日ASEAN経済共創ビジョン」を実現させていく上での「未来デザイン&アクションプラン」(2023~2033年)の改定や、日ASEAN間の人工知能(AI)実装のビジョンとなる「AIイノベーション共創ロードマップ」策定の提案がなされた。

経済産業省から、デジタル経済共創に向けた3つの優先分野(政策調和、共創プロジェクト、キャパシティ・ビルディング)が示され、ASEANが交渉を進めるASEANデジタル経済枠組み協定(DEFA)への貢献に向けた予算措置が提案された。

次世代自動車産業に向けたマスタープランの開発については、東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)の支援を受け、2025年までに完了することが見込まれている。同プランでは、ASEANの自動車産業が競争力を持ち続け、クリーン・エネルギー関連技術を用いた持続可能型車両の生産ハブ拠点であり続けることが目指されている。

民間セクターからの報告では、ASEAN日本人商工会議所連合会(FJCCIA)の金光貴延議長代行〔ラオス日本人商工会議所(JCCIL)会頭〕と、黒田淳一郎議長顧問(ジェトロ・バンコク事務所長)が、第16回「ASEAN事務総長とFJCCIA対話」の結果と提言書の要点について、日本・ASEANの経済閣僚に対して説明した。

写真 報告を行うFJCCIAの金光議長代行(JCCIL会頭)(ジェトロ撮影)

報告を行うFJCCIAの金光議長代行(JCCIL会頭)(ジェトロ撮影)

日本商工会議所の西谷和雄理事が、ASEAN・日本経済協議会日本委員会(AJBC)のASEAN各国経済団体との交流活動などの取り組みについて報告したほか、ジェトロの片岡進副理事長は、脱炭素に資する日本企業の技術を紹介したカタログや、オープンイノベーション・プラットフォームの「J-Bridge」など具体的な取り組みを紹介した。

カオ事務総長は、FJCCIA、AJBC、ジェトロの活動に謝意を述べつつ、「日系産業界には引き続き、グローバル・サプライチェーンの構築により、双方に利益をもたらす協力関係を求めたい」「日本企業が強みを持つ、半導体、自動車、電気・電子機器、バイオ技術、デジタル・インフラストラクチャ―などの分野において、日ASEANで協力した戦略が描かれることに期待する」とした。

(北見創)

(ASEAN、ラオス、日本)

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