環インド洋連合商談会を開催、日本企業とのビジネスに高い関心(スリランカ)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月7日 1時0分
スリランカのセイロン商工会議所(Ceylon Chamber of Commerce)と外務省は5月28~29日、環インド洋連合(IORA)加盟国の持続的成長を目的とした商談会「IORAビジネス協議会」を開催した。IORAは、環インド洋地域内で地域協力や持続可能な開発を推進する政府間組織で、インドやオーストラリア、南アフリカ共和国など23カ国が加盟するほか、日本や米国、中国、EUなど12カ国・地域が対話パートナーとして参加している。スリランカは2023年から2025年まで議長国を務めている。
同商談会には、ジェトロを含む19カ国の企業や商工会議所など169団体が参加したほか、農業、情報通信技術(ICT)、物流、観光、再生可能エネルギー、中小企業、女性の起業といったテーマ別のセミナーや交流会を実施した。
交流会に登壇したスリランカのアリ・サブリー外相は「スリランカはブルーエコノミー(注)を推進するために積極的に活動しており、経済成長を促進しながら、海洋関連産業の持続可能な機会の活用に努めていく。また、地域間の連結性向上がスリランカにとって重要課題となっており、より多くの自由貿易協定(FTA)を締結し、市場アクセスの拡大を目指していく」と述べた。
ジェトロと面談した各国の団体や企業からは、「紅茶や雑貨を日本に輸出したい」「物流や観光分野で日本のパートナーを見つけたい」「園芸事業を展開しており、栽培技術を日本から取り入れたい」「自国のスタートアップ企業を日本企業に紹介したい」「再生可能エネルギー事業を展開しており、2国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism:JCM、2023年9月8日記事参照)について知りたい」といった声が上がった。
セミナーの様子(ジェトロ撮影)
(注)ブルーエコノミーとは、海洋の生態系やその生態系が提供するサービスの保全と回復に重点を置きながら、経済成長、雇用創出、社会的・経済的統合のために海洋資源を持続可能なかたちで利用すること。
(ラクナー・ワーサラゲー、大井裕貴)
(スリランカ)
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