日本食材輸入業者、ボリビア市場開拓のポイント解説(ボリビア)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月5日 0時25分
ボリビアで、ジェトロ主催、在ボリビア日本大使館後援で10月20~22日、「ボリビア・ビジネス・ミッション」を実施し、食品や金融、建築資材、産業機械、日用品などの分野の日本企業8社11人が参加した(2024年11月1日記事参照)。
同プログラムの一環として21日、ラパス市で日本産食品卸とオンラインによる小売業を営むヒカリ・ボリビア(HIKARI BOLIVIA)の社長マリオ・オサキ氏を講師に招き、日本産食品のボリビアへの輸出に関するセミナーを開催した。同社は2024年7月に、ジェトロが運営する「海外における日本産食材サポーター店認定制度」(注1)のボリビア第1号店に認定された小売店で、日本産食材を幅広く取り扱っている。オサキ氏によると、同社取扱商品の中ではみそや、のり、抹茶のほか、わかめや、パン粉といった商品の人気が高いという。
オサキ氏はボリビアでの会社設立の流れや、食品衛生管理、輸入関税手続きなど(注2)について解説を行った。南米地域の新たな市場開拓先としてボリビアを捉える参加企業の関心は高く、同国での貿易取引に関する多くの質問が寄せられた。オサキ氏は質問に答えるかたちで、ボリビア国内で販売する際に必要な食品ラベル表示について、日本語表記をそのまま翻訳しても流通させることはできないが、他方で隣国ペルーとは必要な記載事項が類似しており、ペルーで使用している食品ラベルがあれば、スムーズに準備ができると説明した。決済条件については、ボリビアの外貨不足によって銀行の国外送金に時間がかかるケースが多いため、その点に留意が必要だと指摘した。加えて、ボリビアのスーパーマーケットチェーンでは独自の輸送手段を持たないことが一般的なため、供給側が確保するケースが多く、条件の確認が必要と強調した。
近年、ボリビアでは、事実上の首都ラパス、商業都市のサンタクルス、美食の地として知られるコチャバンバを中心に、ラーメンやすしなどの日本食レストランが増えている。また、カフェで抹茶関連商品を提供する店舗も増えているなど、日本食への関心の高まりが見られている。
セミナーの様子(在ボリビア日本大使館提供)
(注1)日本国外にあって、日本産食材や酒類を使用または販売しているレストランや小売店を「日本産食材サポーター店」として認定する制度。
(注2)ボリビアへの食品などの輸入に当たっては、ボリビア食糧安全・農業衛生機構(SENASAG)へ必要書類を提出し、輸入許可を得る必要がある。
(荒田結美)
(ボリビア)
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