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農業・森林省、世界銀行と森林強靭化プロジェクト開始(トルコ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月7日 0時20分

トルコ農業・森林省と世界銀行は5月30日、森林火災や洪水、干ばつなどに対処する「気候変動に対する森林強靭(きょうじん)化プロジェクト」を開始すると発表した。期間は5年間で、4億ドル規模としている。

トルコは2021年夏に南部地中海から西部エーゲ海にかけて大規模な山火事に見舞われた。1988年からの森林火災統計では、2021年は過去最悪の13万9,500ヘクタールが焼失し、林業、養蜂業、観光業など地域経済に大きな影響をもたらした。焼失面積が最大だった1994年の3万800ヘクタールに比べても、2021年の火災規模がいかに大きかったかがうかがえる。

同プロジェクトは、2023年6月に世界銀行で決定されたもので、森林火災リスクの高い14県が対象で、南東部の震災地域の県も含まれる。対象は火災に強い森林の回復のほか、養蜂、畜産など関連する生計の回復、住宅改善、子供への啓発普及など広範な分野にわたり、最先端の管理システム導入を通じて山火事の予防と抑制を促進することを目指している。

同省は、トルコの森林火災に対応できる現時点のインフラとして、4,727の防火用水池、184のセンサー塔を含む776の監視塔、105機のヘリコプター、26機の航空機、14機の無人航空機(UAV)、2万5,000人の関連職員、12万人のボランティアなどの規模を明らかにしている。また、森林火災の早期発見と初期消火のため、人工知能(AI)を活用したシステムの開発も推進する意向だ。

このほかにも、同省は近年、農業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進や水の効率利用の促進など、新たな取り組みも打ち出している。

(佐野充明)

(トルコ)

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