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オーストラリア政府、中国とロブスターの貿易再開に合意(オーストラリア、中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月29日 0時10分

オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相は10月10日、同国産ロブスターの2024年末までの貿易再開について、中国の李強首相と合意したと発表した。オーストラリア政府は、中国が2020年から輸入制限として実施していたオーストラリア産ロブスターに対する検疫強化措置の解除を中国に要請していた。同品目の対中輸出額は2019年に7億オーストラリア・ドル(約707億円、豪ドル、1豪ドル=約101円)を超える規模だったが、貿易制限により中国市場への参入が途絶えていた。

両国政府は、ラオスで開催されたASEAN首脳会合に合わせて行われた首脳会談で、今回の貿易再開について合意した。アルバニージー首相はプレスリリースで「この成果は2国間関係の安定化に向けた新たな一歩となる。ロブスター業界や中国の消費者の両者にとって、前向きなニュースだ」と述べた。また、中国との関係については「中国と協力できるところでは協力し、必要なところでは反対し、オーストラリアの国益に沿って取り組む。アルバニージー政権は冷静で一貫した姿勢を継続する」とした。

両国の貿易関係を巡っては、中国が2020年、オーストラリアの新型コロナウイルスの起源に関わる独立調査の要求に反発し、オーストラリア主要輸出品に対して貿易制限を実施していたが、2022年5月のアルバニージー政権誕生以降、中国政府はそれらの貿易制限を徐々に解除してきた。具体的には、中国は2023年2月に石炭、5月に木材(2023年6月9日記事参照)の輸入を再開、8月に大麦(2023年8月7日記事参照)の追加関税を撤廃、2024年3月にワインの追加関税を撤廃した。牛肉については、主要食肉輸出施設に対する輸入停止について、2023年12月に3施設、2024年5月に5施設、7月に1施設を解除した。ロブスターの輸入が再開すれば、残る貿易制限は食肉輸出施設2カ所のみとなる。

オーストラリア外務貿易省(DFAT)の統計(2024年3月)によると、2023年のオーストラリアから中国への輸出額は2,041億5,100万豪ドルで、オーストラリアにとって2009年以降第1位の輸出相手国となっている。

(青島春枝)

(オーストラリア、中国)

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