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ジェトロ、米フロリダ州中央部に半導体製造の投資環境視察ミッション派遣(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月21日 0時50分

ジェトロは1015日、米国フロリダ州中央部のオーランド地域に、日本企業の投資環境視察ミッションを派遣した。同事業は、オーランド経済パートナーシップ(OEP)の協力を得て実施し、製造や物流会社、金融機関などから12人が参加した。

オーランド地域は、リーマン・ショックや自然災害の経験を経て、観光産業や農業主体の経済から新たな経済開発の道を模索し、半導体関連産業の育成と労働力開発を推進してきた。

今回の視察では、オーランド近郊のオセオラ郡で建設が進み、半導体製造の後工程領域に力点を置く研究拠点都市ネオシティー(2024年4月12日付地域・分析レポート参照)のほか、半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)、半導体製造の教育プログラムを実施しているコミュニティーカレッジのバレンシア・カレッジ、モデリングシミュレーション研究で有名なセントラルフロリダ大学(UCF)を訪問した。

ネオシティーでは、OEPとオセオラ郡の担当者から、オーランド地域の経済概況や投資環境、産官学による教育エコシステムの形成といった半導体産業の労働力開発の取り組み、連邦政府や州政府から交付されている助成金(注)などについてプレゼンテーションが行われた。また、ネオシティーに拠点を持つ米国資本唯一のファウンドリーのスカイウオーター・テクノロジーが運営するネオベーションセンター内のクリーンルームを視察したほか、UCFをはじめとする大学や地元の高校からのインターンシップ受け入れなど、地元教育機関と連携した同社の人材育成の取り組みが紹介された。

写真 ネオシティーへの訪問(ジェトロ撮影)

ネオシティーへの訪問(ジェトロ撮影)

写真 OEPとオセロラ郡によるオーランド地域の概況説明(ジェトロ撮影)

OEPとオセロラ郡によるオーランド地域の概況説明(ジェトロ撮影)

AMDでは、同社が主にオーランドを拠点としている研究開発や、UCFとの連携による人材育成の取り組みついてプレゼンテーションが行われた。バレンシア・カレッジでは、半導体製造関連などの教育プログラムや修了生の就職実績などについて説明を受けるとともに、クリーンルームでの作業を実習できる模擬設備などを見学した。UCFのモデリング・シミュレーション・トレーニング学部では、ネオシティーと連携して実施中の半導体製造でデジタルツインを活用した製造効率化などの取り組みや、モデリングシミュレーション技術研究について説明を受けた。

写真 バレンシア・カレッジへの訪問(ジェトロ撮影)

バレンシア・カレッジへの訪問(ジェトロ撮影)

写真 セントラルフロリダ大学への訪問(ジェトロ撮影)

セントラルフロリダ大学への訪問(ジェトロ撮影)

視察プログラムの最後に行われたレセプションには、オレンジ郡、オセオラ郡、セミノール郡といった地元政府の高官のほか、官民パートナーシップのBRIDGや米国発のアクセラレーターのプラグアンドプレイ(2024年4月4日記事参照)、半導体関連スタートアップなども参加してネットワーキングが行われた。

ミッション参加者からは、「オーランド地域の産官学連携による半導体産業育成の取り組みを知ることができてよかった」「なかなか訪問する機会のない企業や機関を訪問できた貴重な機会だった」といった声が聞かれた。

(注)ネオシティーは、フロリダ州政府の助成金をはじめ、2022年の米国経済開発庁(EDA)の補助金制度「ビルド・バック・ベター・リージョナル・チャレンジ」プログラムや、2024年の米国国立科学財団(NSF)の助成プログラムといった連邦政府の助成金にも採択されている(2023年11月24日記事2024年2月7日記事参照)。また、2023年には米国国防総省から5年間の契約を獲得している。

(横山華子)

(米国)

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