1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

メキシコで日本産ホタテの調理コンクール開催、学生料理人らが奮闘(メキシコ、日本)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月23日 11時30分

メキシコのバハカリフォルニア州エンセナダ市で719日、日本産ホタテをメイン材料とした学生料理人の調理コンクール(Cocina La Baja Reto Culinario)が開催された。バハカリフォルニア州水産養殖業庁(SEPESCA)が毎年主催しているイベントで、2024年は日本が招待国となった。1チームは5人で構成し、同州に調理学科を持つ大学や専門学校から選抜された計5チームが参加した。

これまで同イベントでは「秘密の食材」(コンクール当日まで競技者に知らされないメインの食材)がお題となっており、今回は日本産ホタテが選ばれた。しかし、メキシコでは20246月に商業ベースでホタテが初輸入されたばかりで、競技者の学生のみならず、教官にとっても初めての食材だったため、ジェトロと日本産食材サポーター店(注1)のゴエン(Restaurante GOEN)が競技開始前、各チーム向けにワークショップを開催した。そこでは、ホタテが日本でどのように育成され、どのような成分が含まれているのかといった座学に加えて、解凍方法やむき方、貝柱だけではない可食部のヒモ部分の調理方法なども実演した。優勝チームは、メキシコのオアハカ州で使われる調理技術を用いて、ホタテと出汁(だし)のカルパッチョを提供し、審査員の高い評価を得た。

アルマ・ロサ・ガルシア・フアレス水産養殖業庁長官は主催者総評で、東京電力福島第1原子力発電所のALPS処理水放出後の中国による日本産水産物の輸入禁止措置に触れた後、「日本は水産物の輸出先の多角化を進めている。メキシコで日本のおいしい水産物を食べましょう」と観衆に呼びかけた(注2)。また、同庁のロヘリオ・カノ・セティナ水産業強靭(きょうじん)化・近代化部長は「ホタテという日本の食材を通じて、バハカリフォルニア州の料理人が国際化する機会を得られた。日本食だけではなく、メキシコ料理などにも広く使ってもらえるよう、州内の飲食店にもホタテを周知していきたい」とコメントした。

写真 ホタテの貝柱とヒモを初めて試食する学生料理人ら(ジェトロ撮影)

ホタテの貝柱とヒモを初めて試食する学生料理人ら(ジェトロ撮影)

写真 ホタテの扱い方を講習するワークショップ(ジェトロ撮影)

ホタテの扱い方を講習するワークショップ(ジェトロ撮影)

写真 ホタテを初めて調理する学生料理人ら(ジェトロ撮影)

ホタテを初めて調理する学生料理人ら(ジェトロ撮影)

写真 優勝チーム提供のオアハカ州の料理方法を活用したホタテ料理(ジェトロ撮影)

優勝チーム提供のオアハカ州の料理方法を活用したホタテ料理(ジェトロ撮影)

(注1)日本国外で日本産食材や酒類を使用、または販売しているレストランや小売店として、日本の農林水産省の認定を受けた店舗を指す。

(注2)SEPESCAとエンセナダの水産事業者は2024年6月に訪日し、函館のホタテ加工企業や東京・豊洲市場の流通の仕組みを見学するなどして、日本の水産品への理解を深めている(2024年7月2日記事参照)。

(志賀大祐)

(メキシコ、日本)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください