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5月の物価上昇率は5カ月連続で減速、2022年1月以来の低水準に(アルゼンチン)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月26日 0時30分

添付資料PDFファイル(222 KB)

アルゼンチン国家統計センサス局(INDEC)は6月13日、5月の消費者物価指数(CPI)上昇率が全国平均値で前月比4.2%増だったと発表した。前月比の伸び率は5カ月連続で減速し、2022年1月以来の低い水準となった。前年同月比(年率)では276.4%増と、6カ月連続で200%を超えたものの、前月に比べて減速した(添付資料図参照)。1~5月累計の上昇率は71.9%だった。

5月の前月比の伸び率を項目別に見ると、季節によって価格が変動する生鮮食品や観光サービスなどの財・サービスは7.2%増、季節要因などを除いたコアインフレ率は3.7%増で、4月に比べて落ち着きを見せた。また、エネルギーや公共サービスなどの価格が規制されている財・サービスは4.0%増で、前月の18.4%増に比べて大きく減速した。

前月比の伸び率を費目別に見ると、平均値を最も大きく上回ったのは通信の8.2%増で、INDECによると、電話やインターネットサービス料金の値上げが原因だ。その他、教育が7.6%増、たばこの値上げを主因に酒類・たばこが6.7%増だった。CPIに占める比重が大きい食品・飲料(酒類を除く)は4.8%増で、4月の6.0%増と比べて落ち着いた(添付資料表1参照)。

6月13日付現地紙「ラ・ナシオン」(電子版)や民間エコノミストらの分析によると、政府が5月に引き上げる予定だった電気、ガス、燃料料金への増税を延期したことに加え、民間医療サービスの値下げなどが今回のCPI上昇率の減速要因となった。しかし、6月にはそれらの値上げに加え、一部公共交通機関、高速道路利用料金などの値上げも実行される予定のため、CPIはいったん前月比で6%前後増加する可能性が高い。中央銀行が民間エコノミストらを対象に毎月実施しているマクロ経済指標の予測に関するアンケート調査(REM)の5月の最新調査結果の平均値を見ても、6月のCPI上昇率は前月比5.5%増となる見通しだが、その後は緩やかに減速するとの見方だ。

ジェトロが6月19日にブエノスアイレス市内で独自に行った価格調査(添付資料表2参照)では、一部の家電は割引セール期が終わり、値上げが目立った。公共交通機関は、地下鉄料金が前月比で13.2%増加した。

(山木シルビア)

(アルゼンチン)

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