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中国、2035年までに高齢者サービスの整備・定着を目標に改革を推進(中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月14日 0時40分

中国共産党中央委員会と国務院は1月7日、「高齢者サービスの発展・改革深化に関する意見」を発表した。

意見では、2029年までに高齢者サービスのネットワークを基本的に構築し、サービスの能力とレベルを顕著に向上させること、2035年までにニーズに対応するサービスの供給が実現され、中国の国情に適した高齢者サービスシステムが整備・定着されることを目標としている。

意見では、(1)都市部・農村部をカバーする県、郷・鎮(町)、村(コミュニティ)の3階層によるサービスのネットワークの構築を加速すること(注)、(2)在宅、社区(コミュニティ)、高齢者施設の3つのモデルによる高齢者サービスの協調を強化すること、(3)政府、市場、社会が連携して高齢者サービス産業を発展させること、(4)財政、人材、金融、技術などの面の支援措置を強化するなどに取り組むとした。

(1)では、県レベルの高齢者サービスの総合的な管理プラットフォームを構築することや、郷・鎮(町)の老人ホームや良質な介護施設をベースに地域の高齢者サービスセンターを拡充するとした。また、社区に高齢者サービスステーションを整備し、教育、衛生健康、文化などの公共施設との総合利用を強化する。

(2)では、在宅介護について、寝たきりの高齢者向けに専門的な在宅介護ベッドの設置を模索すること、配食、入浴介助、外出支援などの訪問による多様なサービスの提供を奨励するほか、バリアフリー住宅の建設、バリアフリーリフォームの推進などバリアフリー環境の整備を強化する。

また、チェーン展開を行う、ブランド化された専門性の高い社区の高齢者施設を育成し、専門的な介護、通所介護(デイサービス)、リハビリ介護、自宅への訪問サービスの能力を高める。

高齢者施設について、サービスの対象や施設の条件に基づき、地域に応じた施設の分類改革を推進し、サービス供給の構造を改善することや、民間による高齢者施設の新設や拡充を奨励し、公設民営方式などを通じた質の高い施設サービスの供給拡大を支援する。

さらに、高齢者施設と医療機関の連携の促進、農村部における高齢者サービスの供給拡大、高齢者サービスの標準・評価システムの整備が盛り込まれている。

(3)では、外資系企業による高齢者産業への投資を奨励し、外資系企業に対する内国民待遇を徹底し、高齢者用品の研究開発・普及を強化し、高齢者サービスの消費シーンを充実させるとした。

(注)中国の行政区分は、省級、地級、県級、郷級の4つの階層で構成される。県には郷、鎮が置かれており、郷は各村で構成される。

(張敏)

(中国)

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