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2024年度アフリカ投資コスト比較調査、現地通貨下落がドル建てコストに影響(南アフリカ共和国、ナイジェリア、エチオピア、エジプト、コートジボワール、ガーナ、モロッコ、モザンビーク、ケニア、アフリカ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月20日 11時0分

ジェトロは12月19日、「2024年度 アフリカ投資関連コスト比較調査」を公表した。同調査は2024年8~10月にアフリカの9カ国9都市を対象に、賃金や地価・事務所賃料、公共料金、輸送および税制などの投資関連コストを調査し、取りまとめた(注)。

現地通貨下落がコストに影響

各調査対象国の現地通貨は、2024年9月2日の銀行間レートでドル換算している。特に2024年7月に外国為替制度を変更したエチオピアと外貨不足が課題のナイジェリアでは、前年から50%以上通貨が下落しており、ドル換算でのコストに影響している。例えば、製造業のワーカー(一般工職)の賃金(月額)はエチオピア・アディスアベバで2023年に32ドルのところ、2024年には16ドル、ナイジェリア・ラゴスでは2023年に58ドルのところ、2024年に31ドルとなった。

公共料金はカイロやアディスアベバなどで低水準

公共料金についてみると、ガソリン価格(1リットル当たり)は、エジプトのカイロが最も安価で0.31ドルだった。ラゴスは0.64ドル、アディスアベバは0.74ドル、ガーナのアクラでは0.89ドルと1ドル未満の都市もある。他の5都市は1.22〜1.47ドルで1ドル超だ。

業務用電気料金は1キロワット時(kWh)当たりでは、次のとおり。

アディスアベバ:0.01ドル
カイロ:0.013〜0.033ドル
ラゴス:0.02〜0.13ドル
カサブランカ:0.07~0.13ドル
ヨハネスブルク:0.08〜0.11ドル
マプト:0.08〜0.21ドル(プリペイド方式の場合)
ナイロビ:0.09〜0.15ドル
アクラ:0.11〜0.28ドル
アビジャン:0.12〜0.17ドル

コンテナ価格が多くの都市で上昇

海上輸送コストは、紅海周辺での船舶への攻撃などの影響で物流が混乱し、前年から上昇した(特集「地政学的影響を踏まえた中東・アフリカの物流動向」参照)。特に日本からアフリカ諸国へのコンテナ輸送価格は、南ア・ヨハネスブルク、ケニア・ナイロビ、モザンビーク・マプトなどでは前年比2倍以上となった。西アフリカにおいては、アクラでは前年よりも高かったが、ラゴス、コートジボワールのアビジャンでは前年よりも低かった。

なお、中東地域を対象とした調査においても、コンテナ価格など輸送費などが上昇したとの結果だ(2024年12月6日記事参照)。

世界各地域および過去の投資コスト比較調査は「特集 ジェトロのビジネス環境調査-投資関連コスト比較調査‐」を参照。

(注)調査対象国は、南アフリカ共和国・ヨハネスブルク、エジプト・カイロ、エチオピア・アディスアベバ、ガーナ・アクラ、コートジボワール・アビジャン、ナイジェリア・ラゴス、モザンビーク・マプト、モロッコ・カサブランカ、ケニア・ナイロビの9カ国9都市。一部の都市では前年の統計や調査を流用。

(井澤壌士)

(南アフリカ共和国、ナイジェリア、エチオピア、エジプト、コートジボワール、ガーナ、モロッコ、モザンビーク、ケニア、アフリカ)

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