李強首相が日本の与党訪中団と会談、相互協力の促進と民間交流の増進に期待(中国、日本)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月22日 0時0分
中国の李強首相は1月15日、北京市で自民党の森山裕幹事長、公明党の西田実仁幹事長が率いる日本の与党訪中団との会談を行った。
李首相は、現在、中国と日本の関係は改善と発展の肝心な時期にあり、約7年ぶりとなる今回の与党交流協議会(注)は、2024年11月にペルーで実施された習近平国家主席と石破茂首相の首脳会談における共通認識(2024年11月20日記事参照)を着実に実行していくための重要な取り組みだとした。相互信頼を増進し、協力を深化させ、懸案をコントロールし、2国間関係の健全かつ安定した発展をともに推進し、両国の国民により良い恩恵をもたらすことを望むとした。
李首相は、中国および日本の与党は両国の長期的かつ根本的な利益を守ることを出発点に、国民と歴史に責任を負う態度のもと、正確で力強い行動を取るべきとした。そのうえで、協力促進と共同発展により力を入れ、両国による経済的相互補完の優位性をさらに発揮し、安定した産業チェーン・サプライチェーンを維持し、科学技術イノベーション、デジタル経済、グリーン発展、第三国市場開拓などの分野でより多くの協力と新たな成長点を発掘する必要があるとした。また、民間の友好を増進し、相互理解と正しい認識につながる活動をより多く実施し、両国関係における民意の基礎を確たるものとする必要があるとした。
中国外交部によると、自民党と公明党は日中共同声明を含む4つの政治文書(2024年10月15日記事参照)の原則を堅持し、日中関係を促進し続けることを示したとした。また、日中与党間の交流メカニズムは意義深いものであり、日本は新たな1年間で双方が各レベルや幅広い分野での交流を展開することを期待したいとした。そのうえで、若い世代が日中関係の発展の原動力となり、往来を強化し、理解を深める必要があるとした。
李首相のほか、王滬寧・中国共産党中央政治局常務委員会委員兼全国政治協商会議主席、王毅・中国共産党中央政治局委員兼外交部長(外相)は1月14日に与党訪中団と個別に会談した。
清華大学国際関係学部の劉江永教授は、中国と日本の相互訪問について、双方が2025年に2国間関係をさらに改善する意向を示していると解説した(「環球網」1月15日)。
(注)両国は2004年3月に与党交流協議会の開催を決定し、2006年2月に第1回会合を開催した。今回が9回目となる。
(蔣春霞)
(中国、日本)
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