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2024年第1四半期の実質GDPは5.7%の成長(トルコ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月4日 13時0分

トルコ統計機構(TUIK)の発表(5月31日付)によると、2024年第1四半期(1~3月)の実質GDP成長率は、ほぼ市場予測どおりとなる前年同期比5.7%だった。季節・日数調整後の成長率(前期比、年率換算)では2.4%と、前期(1.0%)から加速した。

第1四半期の成長率を支出項目別にみると、GDPの最大項目の家計最終消費支出は、鈍化がみられたものの、前年同期比で7.3%増と引き続き高い伸びを示した。最低賃金が引き上げられ(2024年1月10日記事参照)、高インフレ(2024年5月CPI:前年同月比75.45%)が長期化する中で、家計がインフレの進行を見越して前倒しで商品を購入するという消費傾向が続いており、成長を押し上げている。政府支出も3.9増%と伸びている。民間投資を含む総固定資本形成は10.3%増と2023年第3四半期以降の好調が続いている。輸出は前年同期比4.0%増と好調で、輸入が3.1%減と縮小したこともあり、純輸出はプラスだった。

生産部門別にみると、前期と同様に、建設が前年同期比で11.1%増と最大の伸びを見せた。次いで情報通信業(5.5%増)、専門的科学技術サービス業(5.0%増)が好調だった。また製造業も4.9%増と増勢に転じた。他方、金融・保険業は2.0%増と減速した。

メフメット・シムシェキ国庫・財務相は「合理的かつルールに基づく予測可能な政策により、トルコ経済はバランスのとれた持続可能な成長に向かっている」と述べ、純外需の成長への寄与が5四半期ぶりに1.6ポイントのプラスに転じたと強調した。また、「第2四半期の指標は経済の均衡化が続いていることを示している。2024年は純外需の寄与によって、バランスの取れた成長が見込まれるだろう」との声明も発表した。

(中島敏博)

(トルコ)

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