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K-フードの輸出好調が続く、欧州向け輸出額は前年同期比3割増(韓国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年8月8日 0時40分

添付資料PDFファイル(186 KB)

韓国農林畜産食品部は8月6日、2024年1月から7月までの農食品(K-フード)の累計輸出額(暫定)が、前年同期(51億8,990万ドル)比9.2%増の56億7,000万ドルになったと発表した。

輸出品目の上位はラーメン、菓子類、飲料、コーヒー調製品、コメ加工食品などだった。ラーメンの輸出額は7月までの累計で6億9,900万ドル(前年比34.0%増)と、同期間として過去最高額を記録した。また、パックライスや冷凍キムパプ(注1)などを含むコメ加工食品の輸出額は、ビーガン・健康食品や韓流への関心の高まりが追い風となり、前年同期比45.7%増の1億6,500万ドルと著しい成長を見せた。そのほか、菓子類(4億2,400万ドル、14.7%増)、飲料(3億8,800万ドル、11.8%増)、コーヒー調整品(1億9,700万ドル、3.2%増)も輸出額が順調に増加した。

主要輸出先別にみると、日本向け以外の輸出額が増加した(添付資料図参照)。特に欧州への輸出額は前年同期比33.3%増の4億660万ドルと、高い伸び率を示した。同部では、音楽(K-ポップ)や映画、ドラマなどの韓国の大衆文化「K-カルチャー」の人気を筆頭に、ビーガン餃子(ギョウザ)や常温で輸送可能なキムチなど、輸出企業の製品が多様化したことや、ラーメンの安全性にかかる問題(注2)の解消、さらにはサムゲタン(注3)などの熱処理された家きん肉を輸出する際の検疫に関する交渉が妥結したことなどがあり、政府の努力が実を結んだとしている。

同部のヤン・ジュピル食品産業政策官は、「韓国の輸出農家・企業の努力の結果、農食品の輸出が持続的に伸びている」と述べ、「政府レベルでもK-フードの広報をはじめ、海外共同物流センターの拡充、輸入業者・流通店舗の発掘などを通じて、農食品輸出の成長を維持していきたい」と意気込みを語った。

(注1)海苔(のり)でコメや野菜を巻いて作る韓国料理。「キム」は海苔、「パプ」はご飯を意味する。

(注2)EUはエチレンオキサイドの残留成分規制があり、2021年8月に韓国製インスタントラーメンのスープからエチレンオキサイドとの反応で生成される可能性がある2-クロロエタノールが検出されたことにより、2022年2月から韓国製インスタントラーメンに対してエチレンオキサイドの管理強化措置(公認試験や検査機関の試験・検査成績書や政府の公式証明書の提出など)を適用していたが、2023年7月にこれが解除された。

(注3)内臓を取り除いた鶏肉の中に高麗人参(にんじん)やもち米、ナツメ、漢方などを詰めて煮込む韓国料理。

(橋本泰成)

(韓国)

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