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第3四半期のGDP成長率、前年同期比5.3%、投資が牽引(マレーシア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月25日 0時5分

添付資料PDFファイル(292 KB)

マレーシアの中央銀行と統計局は11月15日、2024年第3四半期(7~9月)の実質GDPが事前の推計どおり(10月21日統計局)、前年同期比5.3%増だったと発表した。中銀は、輸出の回復継続と活発な投資活動が寄与したと説明した。

需要項目別にみると、内需の成長率は7.0%で、前期の6.9%に続いて好調を維持した。特に民間投資は15.5%と好調で、3期連続で拡大した。中銀によると、機械・装置などへの投資が下支えしたことが背景にある。公共投資は14.4%、政府消費は4.9%で、いずれも前期から加速した。GDPの6割を占める個人消費はやや鈍化して4.8%だったが、労働市場の好調持続と政策支援の拡充により、成長が持続した。輸出は、外需の回復と世界的な技術革新の効果を受けて加速したものの、輸入の伸びが輸出を上回ったため、純輸出は8.8%減へと再度マイナスに転じた(添付資料表1、図参照)。

産業別では、鉱業・採石業を除き、主要産業で軒並みプラス成長となり、特に製造業と建設業は好調だった(添付資料表2参照)。電気・電子部品や石油化学製品など輸出向けの増産を背景に、GDPの4分の1を占める製造業の成長率は5.6%だった。うちシェアが最大の電子部品、通信機器、家電は5.7%で、成長が加速した。建設業は19.9%と2割近く拡大し、3期連続で加速を続けた。GDPの6割弱を占めるサービス業の成長率は5.2%と好調だった。一方、農業は3.9%で、前期(7.3%)から成長の勢いが鈍化した。鉱業・採石は原油と天然ガスの生産縮小により、前期の2.7%からマイナス3.9%に落ち込んだ。

2024年通年の経済成長見通しについて、中銀のアブドゥル・ラシード・ガフォール総裁は、投資活動や輸出の堅調な増加や、底堅い家計支出が成長を牽引すると述べた。一方、外需の下振れ、地政学的緊張のさらなる激化、保護主義的措置などがリスクとして存在すると指摘した。

また、2024年第1~3四半期(1~9月)では、総合インフレ率と、物価変動の激しい食料品やエネルギーを除いたコアインフレ率はともに、前年同期比で1.8%となっている。今後の見通しについて、アブドゥル総裁は「インフレ率は、補助金や価格統制に関するマレーシア国内政策の実施状況や、世界の商品価格と金融市場の動向に左右される」と分析した。

(戴可炘)

(マレーシア)

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