1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

デジタル課税、10月1日から徴収開始(ペルー)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年8月6日 13時15分

ペルー政府は10月1日から、デジタルサービスの利用とインターネットを経由した無形資産の輸入に対し、一般売上税(IGV)18%を徴収する(政令1623号2024年8月2日公布)。これに伴い、利用者はIGV18%を追加で支払うことが見込まれる。

対象サービスは、インターネット回線から送信される画像、映像、書類、ストリーミングサービスで得られたデジタルコンテンツ、情報データ、SNSとその付加機能、電子版の新聞・雑誌、リモート会議サービス、ECプラットフォーム。

利用者のIPアドレスや携帯端末のSIMカード、領収書などの情報から、ペルー国内での利用と判断された場合に徴収の対象とする。

徴収方法は、対象サービスの提供企業による場合と、支払いサービスを提供する機関などによる場合の2通りある。対象サービスの提供企業は税務監督庁(SUNAT)を通じて納税者番号(RUC)を取得し、利用者から支払いを受けた翌月10日までに納税する。RUC取得時に登録する事業所と代表者の住所は国内外を問わない。支払いサービスを提供する機関などについては、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、携帯電話サービスによる決済、デジタル通貨を提供する者となっている。

ホセ・アリスタ経済財政相は、制度が軌道に乗れば年間10億ソル(約390億円、1ソル=約39円)の徴収が期待できるとしている。今後、課税対象となる具体的なサービスや徴収方法が焦点となるが、課題も多い。

ネットフリックス(映像)、エアビーアンドビー(宿泊)、ズーム(リモート会議)、アプリによる各種配達などはペルーで利用が多いとされるが、各社がSUNATでの手続きに応じるかは不透明だ。

そういう場合を見越して、経済財政省では、支払いサービスを提供する機関などによる徴収も制度に盛り込み、地元銀行の協力に期待している。ただ、協力を得られても、銀行の負荷が増大するほか、インフォーマルセクター企業では経営者を含めて銀行口座を有していないことが多く、地元銀行による徴収には限界がある。9月中旬にも対象サービスや徴収方法を具体的に記した規則が出る見通しで、注目が集まる。

(石田達也)

(ペルー)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください