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ホーチミン市都市鉄道1号線が開業、利用客は2週間で170万人超(ベトナム)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月14日 0時20分

ベトナム南部のホーチミン市で初の都市鉄道1号線(ベンタイン~スオイティエン)が2024年12月22日に開業した。ベトナムの都市鉄道としては首都ハノイの2路線に次ぎ3路線目だが、地下鉄が開通するのは初めて。同鉄道プロジェクトは国際協力機構(JICA)が実施する円借款事業の1つで、2015年の開業を目指して2012年に本線の建設を開始したが、約10年遅れての開業となった。路線の全長は19.7キロ(高架区間17.1キロ、地下区間2.6キロ)で、14駅(地上駅11、地下駅3)が設置された。車両は日本の日立製作所製造の3両編成で、最大930人の乗客を輸送できる。速度は高架区間で時速110キロ、地下区間で時速80キロ。始点から終点までの乗車時間は30分ほどだ。

最初の6カ月間は午前5時から午後10時まで200本が運行し、通常時に12分間隔、ピーク時に8分間隔で運行する計画だ。運賃は現金支払いの場合、片道7,000~2万ドン(約43~124円、1ドン=約0.0062円)、キャッシュレス支払いの場合、片道6,000~1万9,000ドンと距離に応じて金額が変わる。1日乗車券は4万ドン、3日間乗車券は9万ドン、1カ月定期券は30万ドンだが、学生は半額となり、高齢者や障害者、6歳未満の子供などは無料で利用できる。

ホーチミン市は同鉄道の開業に合わせて、駅に接続する既存の41のバス路線に加え、新たに17の路線を開業し、150台の電気バスの運行を開始した。

開業から最初の2週間で、同鉄道は3,029本を運行し、開業後30日間の運賃無料の方針により(注)、当初想定していた利用客(57万5,000人)の約3倍にあたる170万人以上の乗客が利用した。この利用客数は、ベトナム初のハノイ都市鉄道2A号線の初年度の年間乗客数740万人(2022年11月15日記事参照)の約2割の乗客数に達し、ホーチミン市の1号線開業への注目度の高さがうかがえる。

なお、ホーチミン市都市鉄道2号線(ベンタイン~タムルオン)は、同市中心部の1区ベンタインから、北西に位置する12区タムルオンを結ぶ計画で、同市の公共予算を用いて建設が進んでいる。路線は全長11キロ余り(うち地下区間9.2キロ)で、10駅(地下駅9、高架駅1)で構成される。当初は2026年完成の予定だったが、計画の遅延によって現時点で2030年に完成予定となっている。

写真 1号線の車両(ジェトロ撮影)

1号線の車両(ジェトロ撮影)

写真 1号線車内の様子(ジェトロ撮影)

1号線車内の様子(ジェトロ撮影)

(注)開業後30日間は、政府主導の無料化措置により、駅に接続する路線バスを含め、運賃は無料となる。

(新田和葉、ティエン・グエン)

(ベトナム)

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