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瀋陽市、「低空経済」の発展に注力(中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年5月29日 1時0分

中国の瀋陽市政府と中国航空学会は5月20日、「瀋陽の低空経済(注)の新たな質の生産力発展大会」を共催した。低空経済分野の学者や専門家、専門金融機関の代表、瀋陽の大手ドローン会社の代表など100人以上が集まった。

同大会で「低空経済イノベーション研究センター」が正式に設立された。瀋陽市は同センターを通じ、イノベーション型の低空域交通の管理システムを構築し、研究成果の応用能力と人材育成能力を向上させていく方針だ。現在、同センターは関連プロジェクトを受託しており、地域での低空域の計画と設定、飛行規則の策定、飛行航路図の作成などを通じて、低空域の運輸ネットワークシステムの構築を進めている。

また、瀋陽産業技術研究院投資発展、首創証券首正徳勝基金など4つの組織は総額20億元(約440億円、1元=約22円)規模の低空経済イノベーション開発基金を設立した。さらに、瀋陽市工業情報化局、低空経済イノベーション研究センター、瀋陽航空航天大学、中国航空工業集団(AVIC)瀋飛集団など7つの組織は低空経済産業エコシステムを構築する協定を締結し、今後は共同で低空経済の発展に向けたサービスと資源提携プラットフォームを構築する予定だ。

瀋陽市が4月に公表した「瀋陽市低空経済の質の高い発展行動計画(2024~2026年)」では、瀋陽市の既存の産業基盤をもとに低空経済の産業クラスターの育成を加速させ、中国低空経済発展先行区、集積区、モデル区をそれぞれ創設することを提起した。この「行動計画」では、主に次の3点を提唱している。

1. 2026年までに低空飛行の基礎的な保障システムを完成させ、研究開発、製造、低空飛行、総合サービスを一体的に発展させる産業エコシステムを形成する。
2. 低空飛行機を都市空輸、物流、緊急救助、スマートシティー管理などの分野で活用し、総合的なサービスと効率的な運用を実現し、10カ所以上の低空経済応用シーンを作る。
3. 瀋陽市で低空経済関連企業を100社以上育成し、30億元の産業規模達成を目標とする。

瀋陽市はさらに「低空経済の質の高い発展にかかる若干の政策措置」を策定中だ。現在、パブリックコメントを募集している段階で、間もなく公表される見通しとなっている。

(注)空飛ぶクルマやドローンなどの手段を用いて、低空飛行による乗客・貨物輸送を事業化することによって、社会変革をもたらす活動を指す。

(呉暁東)

(中国)

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