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1~9月の製造業向け外国投資認可額、前年同期比2割減(マレーシア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月20日 1時0分

添付資料PDFファイル(114 KB)

マレーシア投資開発庁(MIDA)は12月11日、2024年1~9月の投資認可総額が前年同期比10.7%増の2,547億リンギ(約8兆7,872億円、1リンギ=約34.5円)だったと発表した(MIDAプレスリリース)。うちサービス業が31.4%増の1,607億リンギと好調で、全体の63.1%を占めた。一方、製造業は11.2%減の888億リンギ(シェア34.9%)、一次産業が34.2%減の52億リンギ(同2.0%)だった。また、投資認可総額のうち外国直接投資は1,067億リンギで、全体の41.9%を占めた。

認可された国内外の投資案件数は4,753件で、15万9,347人の新規雇用を創出したとMIDAは試算している。また、2021年から2024年11月18日までに認可された製造業案件のうち、84.3%が実行済みと明らかにした。

ジェトロが12月13日にMIDAから別途入手したデータによると、2024年1~9月の製造業向け外国投資認可額は、前年同期比22.2%減の669億リンギだった。業種別にみると、全体の67.3%を占める電気・電子製品が前年同期比19.9%減の451億リンギだった(添付資料表1参照)。2位の輸送機器は2.5%減の45億リンギ、3位の機械機器は53.0%減の45億リンギ、5位の非金属鉱物製品は57.9%減の20億リンギと、いずれも前年を下回った。4位の化学・同製品のみ、1.8倍の41億リンギに増加した。

国・地域別では、オーストリアが引き続き首位だった。第1四半期(1~3月)から金額は変わらず、301億リンギ相当の電気・電子製品関連の投資が寄与した。(添付資料表2、2024年9月12日記事参照)。次いでシンガポールが2.1倍の105億リンギと続き、とりわけ電気・電子製品、食料品、機械機器、化学・同製品関連の投資が牽引した。これに米国、中国、台湾、香港が続いた。

日本による製造業投資認可額は前年同期比89.7%減の9億リンギに縮小し、国・地域別では第10位だった。内訳をみると、輸送機器は13.6倍の4億7,219万リンギで、全体の54.2%を占めた。(添付資料表3参照)。これに化学・同製品、プラスチック製品、石油製品、食料品が続いた。

国内外の投資認可額が堅調に推移していることは、マレーシアの持続的な経済成長を反映したものだとMIDAは評価した。テンク・ザフルル・アジズ投資貿易産業相も「(こうした投資実績は)投資家がマレーシアの経済政策の方向性に揺るぎない信頼を寄せていることの証しだ」「マレーシアの投資政策の一貫性と適応性は、投資家に長期的な事業実施を促し、変化するグローバル課題に効果的に対応できるようにしている」と強調した。

(戴可炘)

(マレーシア)

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