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第3四半期のGDP成長率、前期比マイナス0.1%(ポーランド)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月10日 1時45分

添付資料PDFファイル(102 KB)

ポーランド中央統計局(GUS)は11月28日、2024年第3四半期(7~9月)の実質GDP成長率(季節調整済み)を前期比マイナス0.1%、前年同期比1.7%と発表した(プレスリリース、添付資料表参照)。対外貿易収支が悪化するものの、国内需要の増加に後押しされ、前年同期比は5四半期連続でのプラス成長となった。一方、前期比は5四半期ぶりのマイナス成長だった。

第3四半期のGDP成長率(前期比)を需要項目別にみると、国内需要は0.8%増で、5四半期連続で改善した。最終消費支出は0.0%と横ばいだった。そのうち個人消費は0.4%減とマイナス成長だった一方、政府消費支出は0.6%増で、7四半期連続で堅調な伸び率を維持している。総資本形成は6.7%増と、前期に続いてプラス成長だった。そのうち総固定資本形成は前期に1.3%増と持ち直したものの、今期は0.6%減となり、わずかに減少した。輸出は0.3%減、輸入は0.3%増で、輸出は4四半期連続のマイナスとなり、実質GDP成長率を押し下げた。

産業別にみると、情報通信は1.3%増で、最大の伸びを見せた。建設は1.0%減と振るわなかった。運送・倉庫業は1.2%減で、5四半期ぶりにマイナス成長となった。工業、金融・保険はそれぞれ4.3%減、1.6%減と落ち込んだ。

ポーランド経済研究所(PIE)は、2024年の経済成長は主に消費に基づいているとした上で、消費回復の規模は家計所得の改善に比べると弱く、また、所得は貯蓄の再構築に充てられる傾向にあるとみている。加えて、成長構造の弱点は民間企業と公的機関の両方の投資の横ばい成長(前年同期比0.0%)にあるとしている。第3四半期までに中堅・大企業の設備投資は前年同期比7.5%減となり、同カテゴリーの資本支出は第1~3四半期(1~9月)に前年同期比14.1%減に転じたと指摘している。一方で、今後数年間はEU資金によるプロジェクトの実施が増加するため、企業の業績が改善するとの見解を示した。

(金杉知紀)

(ポーランド)

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