日印2プラス2開催、安保協力強化で一致（インド、日本）

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年8月22日 0時35分

第3回日印外務・防衛閣僚会合（2プラス2）が8月20日、インドのニューデリーで日本の上川陽子外相、木原稔防衛相、インドのスブラマンヤム・ジャイシャンカール外相、ラジ・ナート・シン国防相の間で実施された。国際情勢の複雑化を背景に、2008年に両国間で署名された「安全保障協力に関する共同宣言」を改定し、安全保障協力関係のさらなる強化を目指すことで一致した。

また、同日に発表された共同声明では、「自由で開かれたインド太平洋（FOIP）」（2020年7月30日付地域・分析レポート参照）実現に向けて協力を進めること、日米豪印4カ国（QUAD、クアッド）の枠組みの重要性やASEANが進める「インド太平洋に関するASEANアウトルック（AOIP）」の全面的支持があらためて表明された。

インドは「戦略的自律性」という独自方針を掲げ、いずれの国とも同盟関係を結ばない全方位外交を展開する。日本とは、2014年に協力関係を格上げするかたちで「日印特別戦略的グローバル・パートナーシップ」を宣言した。以降、両国首脳が高い頻度で相互を訪問し合うほか、2プラス2は2019年に第1回を、2022年に第2回を開催。今回が3回目の実施となった。両国は今後、経済安全保障や宇宙、サイバー関連などの分野でも連携を進める。

（深津佑野）

（インド、日本）