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「2024 Fintech Junction」でフィンテック分野のAI活用を披露(イスラエル)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年5月29日 0時35分

イスラエルのテルアビブで5月22日、「2024 Fintech Junction」カンファレンスが開催され、同国のフィンテック分野のマーケットリーダーらによる議論が行われた。登壇者は、フィンテック分野の現在のトレンドや、対話型人工知能(AI)の現状と将来の可能性などについて、さまざまな視点から解説した。

マイクロソフト・イスラエルの販売担当バイスプレジデントのアディ・クリスタル氏は、フィンテックの将来を取り巻く不確実性は大きいが、多くの組織や企業による「新世界」と目されるAIへの投資が進んでいると指摘した。他方で、フェイクニュースや政治情勢に生成AIが悪用されていることに注意が必要と述べ、これらを防止するための現在進行中の取り組みについても言及した。

ユビテックのクラウド最高技術責任者(CTO)のギル・グロス氏は、業界内でAIシステムが生成する応答フォーマットを最適化したいという要望があることを強調した。これは、現在の長くて無秩序なAIのアウトプットが必ずしも時間の節約や、意図した利益をもたらすとは限らないという懸念に起因しているという。

BDOのAIラボ技術コンサルティング部門シニアマネジャーのタル・アスピル博士は、従来の業務プロセスを補完する明確に定義されたAI戦略を持つことの重要性を強調し、サイバーセキュリティー上のリスクや潜在的な法的責任に関する懸念からAIへの大規模な投資をためらっている組織の存在を指摘した。また、同博士は、AIアルゴリズムをトレーニングする際には、明確な成功指標、明確に定義された目的、正しく関連性のある過去のプロジェクト事例ファイルを使用することを提言した。

写真 カンファレンスの会場(ジェトロ撮影)

カンファレンスの会場(ジェトロ撮影)

エアウォレックス・イスラエル中東地域の最高経営責任者(CEO)のオール・リベン氏は、処理に数日かかることもある従来の銀行経路以外での迅速な支払いを促進したいという企業のニーズに応えるエンベデッド・ファイナンス(組み込み型金融、注)の台頭について語った。エンベデッド・ファイナンスは、中小企業でも、決済機能を自社のプラットフォームにシームレスに統合することで、グローバルな事業展開を可能にするという。アライド・マーケット・リサーチが発表した統計によると、エンベデッド・ファイナンス市場は現在約670億ドルで、2032年には約6,230億ドルに達すると予測されている。

(注)エンドユーザーが自ら金融事業者にアクセスしなくても、普段利用している非金融事業者の提供するサービスを利用できる金融サービスのこと。

(アンナ・ジュコブ、アリエル・マロム)

(イスラエル)

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