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パナソニック、ポーランドの冷凍機メーカーの全株式を取得(ポーランド、日本)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月18日 0時45分

冷蔵・冷凍機などを手掛けるパナソニックの子会社のコールドチェーンソリューションズは7月9日、ポーランドの冷凍機メーカー、エリア・クーリング・ソリューションズの全株式取得について、同社の親会社のクーリング・ソリューションズと合意したことを発表した(プレスリリース、注1)。欧州での冷凍機事業の基盤強化を狙う。

パナソニックは買収の理由として、エリア・クーリング・ソリューションズがインバーター制御(注2)の冷凍機や二酸化炭素(CO2)冷媒(注3)冷凍機などの成長領域に積極投資するイノベーション企業であるとともに、過去からパナソニック製コンプレッサーを使用していることから、技術的親和性がある点を挙げた。

コールドチェーン機器の冷媒として広く使用されるフロンガスは、オゾン層破壊などの影響から、モントリオール議定書(注4)や欧州フッ素化ガス(Fガス規制、2023年10月11日記事参照)などにより、生産、消費、輸出入が制限されており、環境負荷の少ない冷媒への転換が求められている。パナソニックは日本市場で「CO2冷媒採用ノンフロン冷凍機」のリーディングカンパニーとして、環境意識の高い欧州を最重要市場と位置付ける。この買収により、欧州の顧客ニーズへの適応、欧州での現地生産などを通じ、同社製品の欧州市場への浸透を目指す。

(注1)関係当局の承認などを含む一般的な契約上の条件を満たした上で正式決定となる。

(注2)冷蔵・冷凍機のインバーター制御は、コンプレッサーやモーターなどの回転数を冷え具合に応じて制御することで、効率よく冷却し、省エネ効果を発揮する。

(注3)CO2冷媒は、自然冷媒(自然界に従来存在する物質を使用する冷媒)の1つ。フロンガスなどと比べて、オゾン層を破壊せず、地球温暖化係数が低いため、地球温暖化効果を抑えることができる。

(注4)オゾン層保護を目的とした国際的枠組みを定めた「オゾン層の保護のためのウィーン条約」に基づいて、オゾン層破壊物質の生産・消費を規制する「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」。1989年に発効した。

(柴田紗英)

(ポーランド、日本)

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