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カカオ豆生産者価格を過去最高の1,800CFAフランに引き上げ(コートジボワール、ガーナ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月9日 0時30分

世界最大のカカオ豆生産国であるコートジボワールで10月1日から、2024/2025収穫年度(2024年10月1日~2025年9月30日)のカカオ豆出荷が始まった。コベナン・クアシ・アジュマニ農業・農村開発・食糧生産相は9月30日、第9回全国カカオ・チョコレートデー(JNCC)の閉会式で、新収穫年度のメインクロップ(2024年10月~2025年3月)の生産者買い上げ保証価格を過去最高となる1キログラム当たり1,800CFAフラン(約450円、1CFAフラン=約0.25円)に設定したと発表した。

同価格は、前収穫年度メインクロップの1,000CFAフラン、同ミドルクロップの1,500CFAフランに比べて、それぞれ80%、20%引き上げられた。

同相によると、2023/2024収穫年度のカカオ豆生産は、主要生産地である西アフリカでのエルニーニョによる異常気象が影響し、25%減少した。同地域の不作による世界的な供給不足でカカオ豆市場は記録的な価格高騰となった。

同相は、生産者の利益を最大限に保証する政策を継続していくとともに、熟練した有能な次世代の若き生産者の育成に注力していくことを確認した。また、2大生産国であるコートジボワールとガーナがカカオ豆生産、販売政策において協力を強化しており、特にカカオ豆の違法な流出を防ぐために2国間で生産者価格の調整を図るとともに、国境での監視を厳格化する構えを明らかにした。現地報道によると、2023/2024収穫年度にガーナとコートジボワールからそれぞれ16万トン、15万~20万トンのカカオ豆がリベリア、トーゴ、ブルキナファソ、マリなどの近隣諸国に密輸されたという。

コートジボワールに本部を置く国際カカオ機関(ICCO)によると、2024/2025収穫年度メインクロップは、西アフリカのカカオベルト全域で好天に恵まれ、先行きの収穫増加の期待から市況の軟化に反映されている可能性がある。ICCOが公表するカカオ豆価格の推移をみると、2024年4月に1トン当たり月中平均9,877ドルを記録した後、9月には6,422ドルと6カ月ぶりの安値となった。

ICCOが2024年8月30日に発表した2023/2024年度の世界の需給予測では、生産量が433万2,000トン(前年度比14.2%減)、磨砕量が475万1,000トン(6.1減)、在庫量が132万4,000トン(25.9%減)となり、46万2,000トンの供給不足を見込んでいる。世界生産の4割を占めるコートジボワールと1割を占めるガーナの生産量はそれぞれ、174万トン(22.4減)、45万トン(31.2%減)だった。

(渡辺久美子)

(コートジボワール、ガーナ)

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