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上海市の上半期GRP成長率、前年同期比4.8%、工業生産減速や消費低迷で鈍化(中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月29日 0時10分

添付資料PDFファイル(100 KB)

中国の上海市統計局は7月19日、同市の2024年1~6月の域内総生産(GRP)実質成長率は前年同期比4.8%だったと発表した(添付資料表参照)。同年1~3月の同5.0%から鈍化し、通年目標(5.0%)も下回った。とりわけ製造業を中心とする第二次産業の成長率は前年同期の15.1%から1.2%に急低下し、景気後退につながる大きな要因となった(2023年7月27日記事参照)。

一定規模以上の工業生産総額(注)は前年同期比0.9%減だった。主要製品20種類のうち、生産量が拡大したのは、コンテナ(前年同期比2.8倍)、発電ユニット(47.1%増)、集積回路(20.7%増)、鋼材(0.7%増)などの7種類にとどまり、エレベーター(11.0%減)、自動車(14.6%減)、産業用ロボット(22.9%減)、エアコン(15.4%減)、スマートフォン(42.2%減)などは大幅減となった。

消費(社会消費品小売総額)も2.3%減と前年割れとなり、工業生産総額と同様に減速している。業種別では、卸売り・小売りが2.1%減、ホテル・飲食業が3.6%減と、いずれも低迷している。

投資(固定資産投資)は前年同期比10.2%増と、1~3月(9.2%増)から1ポイント上昇した。インフラ投資(2.5%増)、工業投資(10.6%増)は1~3月の伸び率に比べて若干減速したものの、不動産投資は8.4%増と0.3ポイント拡大した。

貿易総額は前年同期比0.6%増の2兆976億元(約44兆496億円、1元=約21円)だった。うち輸出は1.8%増と拡大したのに対し、輸入は0.2%減だった。主要輸出先では、香港向けが5.7%増と伸びたが、EU向け13.6%減、米国向け3.0%減、日本向け12.1%減と、いずれも減少している。

上海市統計局は、2024年1月以降に講じてきた各種の景気刺激策の効果が徐々に表れ、経済の明るい兆しが見えている一方、不透明感を増す国際情勢の中で、市場の活力と潜在生産能力を高めていく必要があると指摘した。

(注)年間売上高2,000万元(約4億2,000万円、1元=約21円)以上の工業企業が対象。

(劉元森)

(中国)

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