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OPEC加盟国の2023年の原油輸出量は前年比2.9%減の日量1,971万バレル(中東、サウジアラビア、イラク、アラブ首長国連邦、クウェート、イラン、アフリカ、世界)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月8日 0時20分

OPECは7月2日に年報「Annual Statistical Bulletin」を発表した。同報告によると、2023年の世界の原油総生産量は、前年比で0.6%(日量42万バレル)増の日量7,324万バレルとなり、2021年以来3年連続の増加となった。

一方で、OPEC加盟国の原油生産量は、前年比3.5%減の日量2,680万バレルだった。世界シェアは前年の38.1%から36.6%に減少した。OPEC加盟国の原油の輸出量は、日量1,971万バレルと前年比で2.9%(日量60万バレル)減少し、OPECプラスでの減産調整の方針もあり、新型コロナウイルス感染拡大以前の水準を下回ったままだ。

OPEC加盟国の2023年の原油輸出量は次のとおり。

サウジアラビア:日量793万バレル(前年から日量90万バレル減)
アラブ首長国連邦(UAE):日量379万バレル(同17万バレル減)
イラク:日量366万バレル(同22万バレル減)
クウェート:日量253万バレル(同6万バレル減)
イラン:日量173万バレル(同45万バレル増)
ナイジェリア:日量148万バレル(同9万バレル増)
リビア:日量112万バレル(同10万バレル増)
ベネズエラ:日量75万バレル(同14万バレル増)
アルジェリア:日量100万バレル(同1万バレル増)
赤道ギニア:日量5万バレル(同3万バレル減)
ガボン:日量22万バレル(同2万バレル増)
コンゴ共和国:日量25万バレル(同1万バレル増)

OPEC加盟国からの2023年の原油の輸出は例年同様、71.6%(日量1,410万バレル)と大部分がアジア向けだった。日量で中国向けが479万バレル、インド向けが218万バレルのほか、355万バレルが欧州向けに輸出された。

世界の石油需要、石油精製能力、原油・ガス埋蔵量はいずれも増加

世界の石油需要は前年比2.6%(日量256万バレル)増となり、2023年は日量1億221万バレルに達した。これは、新型コロナウイルス感染拡大以前の水準を上回る。石油需要は、ほぼ全ての地域で前年より増加し、中でも中国、インド、中東、北米、中南米などが大きな伸びを記録した。OPEC加盟国の石油需要は前年比4.5%増となった。

世界の石油精製能力をみると、2023年は前年比日量150万バレル増の日量1億292万バレルとなった。OECD加盟国では、前年比で横ばいとなった。OECD非加盟国では、特に中東とアフリカの精製能力が増加した。

2023年末時点の世界の原油確認埋蔵量は前年から0.4%増の1兆5,700億バレルとなった。OPEC加盟国では1兆2,410億バレルとわずかに増加した。

世界の天然ガス確認埋蔵量は2023年末時点の前年比0.3%増の約206兆立方メートルとなった。OPEC加盟国では、2023年末時点で前年から0.2%増の75兆立方メートルとなった。なお、2023年の天然ガスの生産量は世界では4兆2,829億立方メートル、OPEC加盟国の合計ではシェア15.7%の6,708億立方メートルだった。

(井澤壌士)

(中東、サウジアラビア、イラク、アラブ首長国連邦、クウェート、イラン、アフリカ、世界)

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