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フィリピン投資フォーラム開催、経済特区庁は日本からの投資増に期待(フィリピン、日本)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月28日 0時20分

フィリピン経済特区庁(PEZA)(注1)と工業団地開発を手掛ける現地企業サイエンスパークフィリピン(Science Park of the Philippines)は6月20日、東京都内で「フィリピン投資フォーラム(Philippine Investment Forum)」を開催した。このフォーラムでは、フィリピンへの投資機会やビジネス環境について講演が行われ、フィリピンに関心を持つ日本のビジネス関係者約50人が出席した。

PEZAのテレソ・O・パンガ総裁は、日本はフィリピンにとって重要な貿易相手(注2)とした上で、日本のビジネス関係者からのフィリピンへのさらなる投資を呼びかけた。投資先としてのフィリピンの魅力については、労働者の平均年齢が25歳と若い人材が豊富であること、安定した経済成長が見込まれること、1億人超の人口を抱え国内市場の拡大が期待できること、東南アジア圏での戦略的な立地環境にあることなどを挙げた。パンガ総裁によると、1995年から2023年までのPEZA登録企業のうち、日本企業は27.93%と最多で、2位のフィリピン(22.96%)、3位の米国(14.16%)を大きく上回っている。PEZAに登録された日本企業は805社で、投資額は約5,340億ペソ(約1兆4,420億円、1ペソ=約2.7円)、2023年12月時点で約33万人を雇用しているという。

さらに、パンガ総裁は、フィリピン全国に423カ所のエコゾーン(経済特区)があり、うち約7割をIT関連のエコゾーン(ITパーク&ゾーン)が占めていると説明した(注3)。今後は宇宙産業、バイオテック産業、再生可能エネルギー産業、水産業、スタートアップ事業など新産業分野で活用できるエコゾーン開発を進めていくことも明らかにした。

一方、サイエンスパークフィリピンのジェロニモ・M・サロンガ副社長も登壇し、同社が開発・運営する「軽工業・サイエンスパークIV(LISP IV)」(バタンガス州)と、「エルモサエコゾーン工業団地(HEIP)」(バタアン州)の概要を紹介した。同氏は、これらの工業団地が投資拠点として適切な環境が整備されている点や、既に複数の日系企業が拠点として活用している点などをアピールした。

(注1)PEZAとは、フィリピン貿易産業省(DTI)に属する公的機関のこと。民間企業などが運営するエコゾーンのうち大統領が認定した地域において、輸出志向企業への投資促進やインセンティブ付与、事業運営の円滑化支援などを行う。

(注2)フィリピン統計庁が発表した2023年の貿易統計では、フィリピンから日本への輸出は104億5,579万ドル、輸入は102億8,808万ドルで、いずれも3番目の相手国だった。

(注3)PEZAによれば、エコゾーンには4,380の企業または事業が登録されている。423カ所のうち297カ所はルソン島に位置している。ターゲット産業別では、ITパーク&ゾーンが301カ所、製造業が78カ所、農産業センターが24カ所、観光業が17カ所、医療ツーリズムが3カ所。

(西村公伽)

(フィリピン、日本)

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