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第2四半期のGDP成長率は前期比0.4%(南アフリカ共和国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月12日 0時10分

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南アフリカ共和国統計局は9月3日、2024年第2四半期のGDP成長率(前期比、季節調整済み)を0.4%と発表した。第1四半期の0%成長からわずかながら改善した。金融業、製造業、貿易、電気・ガス・水道供給の各業界が生産(供給)面で好調だったこと、支出(需要)面では家計消費、政府消費、在庫の増加が成長に寄与した。

南アでは、第2四半期には計画停電が行われなかったため、電気、ガス、水道業界が好調だった。発電量と給水量の増加により、同業界は3.1%増となった。南ア統計局によると、同部門の3.1%の成長率は2008年第3四半期(同じく3.1%)以来の高成長という。

堅調な電力供給に支えられ、自動車・輸送機器や食料・飲料などの製造業が第1四半期の1.4%減から反転し、第2四半期は1.1%増となった。

支出(需要)面では、消費者信頼感の高まりにより、家計消費支出が1.4%増加した。消費者はほとんどの商品・サービス支出を増やした。雑貨・サービス製品は、主に保険支出の増加により、最大の支出項目となった。

一方、鉱業、農林水産業、輸送業の3部門がマイナス成長に陥った。南ア経済のアキレス腱といわれている物流問題が改善されないことが、GDP成長率にも影響を及ぼしたかたちだ。輸送業には、貨物量の減少とともに、ストライキも影響した。農林水産業は、国内の一部地域で予想を下回る降雨量(トウモロコシと大豆の生産に影響)、クワズール・ナタール州での大雨(サトウキビの生産に影響)、口蹄疫(羊と豚肉の生産に影響)などの逆風に直面した。鉱業は、物流問題に加え、鉄鉱石、石炭、ダイヤモンド、金の生産量の減少も影響した。

支出面からみると、インフラおよびその他の固定資産への投資を含む総固定資本形成は、4四半期連続でマイナス成長が続いている。南ア統計局によれば、第2四半期の1.4%減は、コンピュータソフトウェア、生物資産(Biological assets)、建設工事、機械およびその他の機器、輸送機器への投資の減少がもたらした。当地の経済団体BLSA(ビジネス・リーダーシップ・サウスアフリカ)は、「電力供給の安定化という兆しは見えつつも、投資家がまだ大規模な投資プロジェクトへのコミットする意欲がない」として、政府にさらなる経済成長施策への取り組みを求めている。

(的場真太郎)

(南アフリカ共和国)

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