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交通輸送分野の設備更新行動プランを発表(中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月18日 0時40分

中国の交通運輸部、国家発展改革委員会、工業情報化部など13部門は6月7日、「交通輸送分野の設備更新行動プラン」を発表した。同プランは国務院が3月13日に発表した「大規模設備の更新と消費材の買い替え推進行動プラン」(2024年3月22日記事参照)を踏まえて、交通輸送分野の取り組みを具体化したもの(注1)。

同プランでは、目標として、2028年までに新エネルギー・クリーンエネルギーを動力源とする船舶の利用を大幅に拡大させること、新エネルギーバスの普及を持続的に推進すること、新エネルギー機関車への切り替えを実現することなどが盛り込まれた。また、郵便物のスマート検査装置の普及、北斗(注2)端末のさらなる活用、交通運輸業における二酸化炭素(CO2)・汚染物質排出量のさらなる低減に取り組むともされた。

具体的には、(1)路線バスの電動化、(2)老朽化したディーゼルトラックの更新、(3)老朽化した船舶の廃棄・更新、(4)老朽化した機関車の更新、(5)郵便物の検査装置・配送車両・仕分け設備の更新、(6)物流施設・設備の更新、(7)商用車両や船舶のエネルギー消費量・排出量規制の強化、グリーンでスマートな船舶の標準体系の確立、新エネルギー機関車および関連設備の標準体系の構築に取り組むとした。

(1)では、条件を満たす地域において、老朽化した新エネルギーバスと動力電池の更新計画の策定を奨励すること、小型バス、低床・ノンステップバスの普及を推進すること、10年以上使用した路線バスの更新を奨励するとした。

(2)では、道路貨物輸送事業者が、排出ガス基準「国3」(注3)および「国3」以下を適用しているディーゼルトラックの廃棄を加速することを奨励する。また、都市部や港湾の物流における新エネルギートラックの利用を推進するほか、急速充電スタンド、電池交換ステーション、水素充填(じゅうてん)ステーションなど新エネルギー車用インフラを科学的に配置・建設するとした。

(3)では、使用年数が10年以上の内陸水運の旅客船、15年以上の貨物船および15年以上の海上旅客船と20年以上の海上貨物船の廃棄を加速させることを支援する。また、液化天然ガス(LNG)、アルコール、水素、アンモニアなどを燃料とする船舶の研究開発を加速するほか、沿海や内陸水運におけるLNG船やバイオディーゼル燃料船の利用を推進し、電池を動力源とする中小型で短距離航行用の内陸水運船舶の試験航行を支援するなどとした。

(注1)国務院が3月13日に発表した「大規模設備の更新と消費材の買い替え推進行動プラン」を受け、中央政府の各部門、各省・市レベルで関連政策が相次ぎ打ち出されている。詳細については特集「中国の設備更新と消費財買い替え推進政策の最新動向」を参照。

(注2)中国版GPSの衛星測位システム。

(注3)中国の自動車排出ガス基準は「国1」~「国6」まで6つの基準がある。そのうち「国6」は「国6a」と「国6b」の2段階に分かれており、「国6b」が最も厳格な排出ガス基準となっている。「国6b」は2023年7月1日から実施されている(2023年5月11日記事参照)。

(張敏)

(中国)

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