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カカオ・チョコレートデー、アビジャンでイベント開催(コートジボワール)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月8日 9時30分

世界最大のカカオ豆生産国コートジボワールで9月28日から30日までの3日間、「第9回全国カカオ・チョコレートデー(Journée Nationale du Cacao et du Chocolat:JNCC)」のイベントが開催された。期間中は、優秀生産者の表彰、生産者組合、カカオ関連企業・団体、ショコラティエによる展示・商談会、パネルディスカッション、ファッションショー、スポーツ大会などが行われた。主催者であるコーヒー・カカオ評議会(CCC)によると、来場者数の1日平均は1万3,000人以上だった。

JNCCは、2013年大統領令により定められ、例年、10月から始まるメインクロップ(注1)出荷前に、カカオとチョコレートに関するイベントが開催されている。第9回となる2024年は「生産者なくして、カカオなし(Pas de producteurs, pas de cacao)」を掲げ、カカオ生産者の生活・労働環境の改善がテーマになった。

開会式で、コベナン・クアシ・アジュマニ農業・農村開発・食糧生産相は、カカオ生産者の幸福が政府の優先事項であり、2012年に導入した生産者に適正な収入を保証する政策(注2)により、これまで22兆CFAフラン(約5兆5,000億円、1CFAフラン=約0.25円)が生産者に分配されたことを発表し、引き続き、安定した生産者価格の保証に取り組んでいくことを約束した。また、同相は30日の閉会式で、今後、「生産者の電子身分証」(注3)の交付を受けた全てのカカオ生産者とその家族は、政府による国民健康保険制度(CMU)の恩恵を、掛け金の自己負担なく享受すると発表した。

コートジボワールのカカオは、世界の全生産量の40%を占め、同国のGDPの20%、輸出の40%を占める重要セクターだ。しかし、国内加工率は依然として低く、政府は2030年までに国内で100%加工することを目指し、投資の誘致などに力を入れている。近年では、外資によるカカオ加工工場の建設が相次いでいる(2023年9月19日記事参照)。

写真 会場内の様子(ジェトロ撮影)

会場内の様子(ジェトロ撮影)

(注1)2024/2025収穫年度(2024年10月1日~2025年9月30日)の前半6カ月。2025年4月からは始まる後半6カ月はミッドクロップ。

(注2)政府は2012年以降、CIF価格の少なくとも60%を生産者に保証する政策を実施している。

(注3)2023年からカカオ豆のトレーサビリティシステムを導入した「生産者の電子身分証」の発行を進めている(2023年2月24日記事参照)。

(水野大輔、橘欣子)

(コートジボワール)

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