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日本外務省、バングラデシュの危険レベルを2に引き上げ、学生デモ発端の治安悪化受け(バングラデシュ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月26日 10時30分

日本の外務省は7月21日、バングラデシュ全土の危険情報をレベル2(不要不急の渡航は止めてください)への引き上げを発表した。危険情報の変更は、ダッカ管区での危険情報をレベル1(十分注意してください)に引き下げた2021年11月(2021年11月11日記事参照)以来となる。

バングラデシュでは、7月上旬から公務員採用にかかるクオータ制度(注)を巡って学生デモが頻発し、18日夜から携帯電話通信を含むインターネット接続が遮断され(23日夜から一部復旧開始)、19日深夜には政府が翌日以降の外出禁止令を発出し、25日まで日中の一部時間帯(午前10~午後5時)を除いて継続している。

危険レベルの上昇と国内インターネット通信の遮断を受け、現地日系企業の一部では、駐在員を日本やタイ、シンガポール、インドなどに一時出国させる措置を取っている。今回の治安悪化の時期は、日系企業の駐在員が夏季休暇を取得するタイミングと重複しており、一時帰国の予定を早める動きも一部企業では見られた。

日本からの渡航、現地日系企業での出張者受け入れは相次いでキャンセルとなっている。ただし、現地への渡航が必要不可欠な場合は、最新の報道を確認の上、宿泊地域をバリダラ地区など大使館が多く立地する比較的安全性が高いと思われる地域などを選定し、外出可能時間帯に限った移動を徹底することが重要だ。さらに、外務省の「たびレジ」に登録し、現地情報の入手に努めたい。

(注)1971年のバングラデシュ独立戦争を戦った「フリーダムファイター」の親族に、公務員採用で特別優遇枠を割り当てる制度。政府が2018年にこ同制度の廃止を決定したことに対して、最高裁判所高等裁判部が2024年6月に違憲判決を出したことを発端に、同制度の改革を求めて全国規模で学生団体によるデモや交通封鎖を通じた抗議運動が続いていた。

(安藤裕二)

(バングラデシュ)

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