米シカゴで米系食肉卸業者と連携した和牛エデュケーション事業を実施（米国、日本）

農林水産物・食品 輸出支援プラットフォームは1月24日、米国イリノイ州シカゴで和牛のエデュケーション事業を実施した。同事業は、米国主要消費地以外への販路拡大に向けて、ターゲットとなる地域に根付いた米系食肉卸売事業者と連携し、当該事業者の顧客を中心とした外食・小売事業者向けのセミナーを実施するもの。2024年9月のテキサス州ダラス、10月のノースカロライナ州シャーロットに続く開催となった（2024年9月18日記事、2024年10月30日記事参照）。

今回のセミナーでは、シカゴで有力な米系食肉卸売事業者のほか、当該事業者に和牛を卸す日系輸入事業者の協力を得ながら、和牛の生産体制、日本の和牛加工施設の技術者による非ロイン系部位（注）のカッティングデモ、レシピ提案・試食提供を行った。試食では、非ロイン系部位の薄切り肉を用いたメニューが提供された。比較的安価な非ロイン系部位を用いた多様なメニューに、参加したレストランのシェフなどが大きな関心を寄せていた。

セミナー終了後には、米系食肉卸売事業者のもとに問い合わせが多く寄せられた。協力を得た米系食肉卸売事業者は、シカゴで多くの取引先を有する老舗の食肉卸売事業者で、東海岸や西海岸に比べて和牛の普及が進む余地の大きい中西部における和牛の取引拡大が期待される。

米系食肉卸売事業者の顧客など、外食・小売事業者20～30人が参加（ジェトロ撮影）

非ロイン系部位のカッティングデモ（ジェトロ撮影）

（注）ロイン系部位（ヒレ、リブロース、サーロイン）以外の部位。

（冨樫達也）

（米国、日本）