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上海港のコンテナ取扱量が5,000万TEU超と記録更新、15年連続世界一へ(中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月26日 11時50分

中国共産党機関紙の人民日報は12月22日、2024年の上海港のコンテナ取扱量が初めて5,000万TEU(1TEUは20フィートコンテナ換算)を超え、世界最多記録を更新した、と報じた。同港の年間コンテナ取扱量は、2010年から15年連続で世界一となる見込みだ。1978年に上海港でコンテナ輸送が開始されて以降、取扱量は年々増加している(「人民日報」2024年12月22日)。2023年のコンテナ取扱量は4,900万TEUだった(2024年1月15日記事参照)。

上海港では2024年に延べ1万5,600隻、1日平均で40隻以上のコンテナ船が停泊しており、200以上の国・地域の700を超える港湾との間を結ぶ航路を持つ。2024年1~11月の上海港における「Ship to Ship(船移し)」方式のトランシップ(積み替え)(注)は前年同期比12.5%増の2,898万4,000TEUで、全体の取扱量の60%を占めた。2019年から推進している海上輸送と鉄道輸送を組み合わせた複合一貫輸送サービスも恒常化している中、ハブ港としての存在感が増している。

取扱量の増加を支えるのは港の運営効率化だ。上海港は2017年に洋山港第4期自動化ふ頭を建設しており、デジタル技術を活用した効率性向上に取り組んできた。2022年の上海港の外航コンテナ船の平均停泊時間は、シンガポールやロンドンなどの世界の主要な港と比較して0.69日(16.5時間)短いという(「解放日報」2024年12月22日)。

上海税関の統計によると、2024年1~11月の上海市の貿易総額は前年同期比0.3%増の3兆8,800億元(約85兆3,600億円、1元=22円)、そのうち輸出は3.4%増の1兆6,400億元、輸入は1.8%減の2兆2,400億元となった。上位の貿易相手国・地域は欧州、ASEAN、米国で、それぞれ5.4%減の7,318億元、4.0%増の5,192億元、1.4%減の4,360億元となった。

(注)トランシップの積み替え方式には、貨物が船から直接または、はしけを通じて仕向け本船に船移しされる「Ship to Ship(船移し)」方式と、貨物がいったん保税上屋に陸揚げされ、次の船を待って船積みされる「One Landed(仮陸揚げ)」の2種類がある。

(神野可奈子)

(中国)

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