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米運輸保安局、独立記念日の連休最終日の空港利用者数は300万人超え、1日当たり過去最高を記録(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月11日 16時0分

米国国土安全保障省運輸保安局(TSA)が毎日発表している空港のセキュリティーチェック通過者数によると、独立記念日連休最終日の日曜日(7月7日)の空港利用者数は301万人以上となった。2023年同日比では13.9%増で、1日当たりの旅行者数としては過去最多になった。

米国では、5月の第4月曜日のメモリアルデーから、9月の第1月曜日の労働者の日(Labor Day)の祝日までの約3カ月間が夏の旅行シーズンとなる。2024年の旅行需要は好調な滑り出しで、TSAによると、6月27日から7月8日までの空港利用者数は前年同期比7.1%増の3,227万人となり、TSAの事前予想(5.4%増)を上回った。TSAが空港のセキュリティーチェックを通過する利用者数の追跡を開始して以来、飛行機利用の旅行が最も混雑した10日間のうちの7日間が、2024年の5月23日から6月27日までの間になった。旅行需要が高まる背景について、2024年は前年と比較して航空運賃が低下していることや、ドル高の影響で米国人旅行者にとって日本を含む海外の観光地を旅行しやすくなったこと、さらに1995年より後に生まれた「ヤング・アダルト」と呼ばれる若年層の夏の旅行需要が拍車をかけていることなど、複数の要因が挙げられている(「ウォールストリート・ジャーナル」紙電子版6月28日)。

バンク・オブ・アメリカが実施した2024年の米国人の旅行計画に関する調査(実施期間:2024年4月9~26日、対象:米国人2,010人)によると、世代別で特に若年層が旅行支出を優先する傾向があり、Z世代(18〜28歳)の65%、ミレニアル世代(29〜46歳)の72%が、前年よりも増やす意向であるのに対し、X世代(47〜59歳)は54%、ベビーブーマー世代(60〜78歳)では40%にとどまっている(注1)。

特にZ世代は、SNSを日常的に使用していることが外出や旅行意欲をかきたてるのに大きな役割を果たしている。同世代には、インスタグラムやティックトックなどの写真・動画共有アプリによって、世界がより小さくアクセスしやすい場所に見えている。米国マーケティング会社コラージュ・グループのプロダクトおよびコンテンツ・ディレクターであるナタリー・グリフィス氏は、「このように若くして世界や異文化にバーチャルにアクセスできるようになったことで、これらの場所や文化を直接見て体験したいという期待が高まっている」と述べた(ヤフーニュース6月28日)。

一方、金融サービス会社バンクレートとユーガブの調査(注2)によれば、Z世代の42%、ミレニアル世代の47%が、夏の旅行資金を借金で賄う予定だと回答し、若年層の抱える債務がさらに膨らむ懸念が高まっている。

なお、米主要航空会社を代表する業界団体のエアラインズ・フォー・アメリカ(A4A)によると、夏休み期間(6月1日~8月31日)の航空利用者数は前年比6.3%増の2億7,100万人と、2023年の2億5,500万人を上回り、過去最高水準に達すると予想している。

(注1)「ベビーブーマー世代」は1946~1964年生まれ、「X世代」は1965~1977年生まれ、「ミレニアル世代」は1978~1995年生まれ、「Z世代」は1996~2012年生まれを目安とする。

(注2)調査は2024年3月18~20日に、全米の成人2,360人を対象に行われた。

(樫葉さくら)

(米国)

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