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2023年の輸出額は減少するも非伝統的輸出品は前年比12%増、輸出品の多角化が進む(ガーナ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年5月30日 10時0分

添付資料PDFファイル(6 MB)

ガーナ輸出振興局(GEPA)が2024年5月8日に発表したレポート(添付資料参照)によると、2023年の同国の輸出総額(伝統的輸出品と非伝統的輸出品)は前年比4.7%減の166億4,300万ドルだった。うち23.7%を占める非伝統的輸出品(NTE、注)は、前年比11.7%増の39億4,400万ドルだった(2023年6月26日記事参照)。

NTEの品目別内訳は、加工食品を含む工業製品が前年比14.2%増の33億5,400万ドル(シェア85.0%)、伝統的農産品以外の農産物が3.0%減の4億9,400万ドル(シェア12.6%)、工業美術・工芸品が17.9%増の9,600万ドル(シェア2.4%)だった。加工食品を含む工業製品が圧倒的なシェアを占め、金額ベースでの上位3品目は鉄・鋼製品(78.1%増、4億4,800万ドル)、カカオペースト(34.5%減、3億4,100万ドル)、カカオバター(4.5%減、2億4,100万ドル)だった。同レポートによると、鉄・鋼製品の大幅な伸びは高い需要や生産能力の増大が主な理由である一方で、カカオ関連の加工製品は全体として約2割減と落ち込んでおり、カカオ豆の供給減少がその背景にあるという(2024年4月19日記事参照)。

NTEの国別輸出先では、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)や欧米諸国、インドが上位10カ国を占める。全体のうち、ブルキナファソが12.9%(5億800万ドル)、オランダが9.8%(3億8,500万ドル)、コートジボワールが7.3%(2億8,900万ドル)と特に多くのシェアを占めた。NTE輸出品目の中で、日本が上位10輸出国に入っていた品目は、アルミニウム製品、カカオパウダー、カカオペースト、薬用植物だった。

ガーナの主な輸出は金、原油、カカオ豆など伝統的輸出品に大きく依存しているが、NTEの輸出額は年々増加傾向にあり、2023年は過去最高額となった。ガーナ輸出振興局最高経営責任者(CEO)のアフア・アサベア・アサレ氏は「非伝統的輸出品は全体の24%を占め、2029年までに253億ドルという10年来の目標に向けた前進だ」とコメントをしている。

(注)非伝統的輸出産品(Non-Traditional Exports)は、伝統的輸出産品(Traditional Exports)である未加工の金や原油などの鉱物性生産品、カカオ豆、木材以外の産品と定義され、輸出品目多角化のための重点分野とされている。

(数実奈々)

(ガーナ)

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