アフリカ進出日系企業、地場企業と競合、太陽光・水素などを有望視(アフリカ、日本)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月16日 11時15分
ジェトロは12月12日、「2024年度 海外進出日系企業実態調査(アフリカ編)」を公表した。アフリカ21カ国に進出する日系企業267社(20カ国、223社より有効回答)に対して、現地での活動実態に関するアンケート調査を2024年9月4~24日に実施し、取りまとめたもの(2024年12月12日記事参照)。
現地市場での競合相手数について、2019年比で「増加」と回答した企業は5割を超えた。競合先について「地場企業」と回答した企業が31.3%で最も多く、「中国企業」「欧州企業」「日本企業」が続いた。特に、エジプトでは「地場企業」との回答が46.7%で高く、「中国企業」はナイジェリアで30.8%、モロッコで33.3%と目立った。「インド企業」との競合はナイジェリアが最も激しかった。競争相手が増加している一方で、進出先の市場シェアについて、2019年比で「増加」と回答した企業の割合は5割超と、世界各地域と比較しても、南西アジア(注)、中東に続く高水準となった。
第三国企業との連携では、パートナーとなりうる国は「フランス」企業が最多で、「南アフリカ共和国」「インド」が続いた。こうしたパートナーとなる国がアフリカビジネスにもたらすチャンスやメリットについては、「パートナーとなる企業が有している取引先などのネットワークを活用できる」と答えた企業が7割を超え、突出する結果となった。
半数近くの企業が「資源・エネルギー」を最も有望視するビジネス分野として回答した。このうち、「太陽光」が最多で、「水素」「金属資源」が続いた。人口増加を背景に「消費市場」を有望視する企業も多く、その半数以上が特に「食品」と回答した。「インフラ」も有望視する企業が多く、その中で「電力」が6割となった。
今後の注目国では、前年から引き続きケニアがトップで、南ア(前年:3位)とナイジェリア(2位)の順位が入れ替わった。エジプト(8位)は4位に大きく浮上し、コートジボワール(7位)も5位へ順位を上げた。
(注)南西アジアとは、インド、バングラデシュ、パキスタン、スリランカを指す。
(坂根咲花)
(アフリカ、日本)
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