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第1四半期のGDP成長率は前年同期比5.66%、内需に陰り(ベトナム)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月5日 0時0分

添付資料PDFファイル(148 KB)

ベトナム統計総局は3月29日、2024年第1四半期(1~3月)の実質GDP成長率(推計値)を前年同期比5.66%と発表した。6.72%だった前四半期(2023年10~12月)と比べ、伸び率が減速した(添付資料表参照)。

産業別の成長率は、農林水産業が2.98%、鉱工業・建設業が6.28%、サービス業が6.12%だった。

統計総局によると、農林水産業は、農業生産が安定し、主要畜産物の生産と養殖業の収穫量も好調だった。

鉱工業・建設業のうち、GDPの23.4%を占める製造業は6.98%増だった。貿易は、2023年に14年ぶりの前年割れとなったが、2024年1~3月の輸出額は前年同期比17%増と回復を示した。しかし、統計総局による製造業向けの調査では、生産活動に影響する要因として、内需の低迷(55.1%)が外需の低迷(34.2%)を大きく上回っており、国内市場の減速が足かせとなっている。英国の調査会社IHSマークイットによるベトナムの製造業購買担当者景気指数(PMI、注)は、1~2月に景況改善・悪化の境目となる50を超えたが、3月に再び悪化局面の49.9まで低下した。

GDPの43.5%を占めるサービス業は、10%超えとなった運輸・倉庫を除く全業種が前四半期と比較して低い伸び率にとどまった。2023年は、卸売り・小売りや文化・レジャーなど好調な業種が多く、高い成長率で国内経済を牽引してきたが、2024年に入り内需に陰りがみられる。

グエン・ティ・フオン統計総局長は「第1四半期の成長率5.66%は(通年のGDP成長率目標6.0~6.5%と比べ)高い成長率ではないが、世界経済が多くの不確実性に直面している中で、前向きな結果だ」と述べた。

(注)製造業の購買責任者を対象に、生産高や新規受注、在庫水準、雇用状況、価格などの状況を評価する指数。0から100の間で変動し、50を超えると「前月比で改善や増加」、50未満は「前月比で悪化や減少」を表す。

(萩原遼太朗)

(ベトナム)

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