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ビングループ傘下の配車アプリ、サービス開始から1年でシェア拡大(ベトナム)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年8月1日 0時0分

ベトナムの複合企業ビングループの傘下のGSM(グリーン・スマート・モビリティー)は、2023年4月に国内で電気自動車(EV)による輸送サービスを開始(2023年3月30日記事参照)してから1年余りで、サービスの提供地域を全国63省・市のうち45省・市に広げた(ベトナム計画投資省機関紙「ダウ・トゥ」6月28日)。同社は2024年6月21時点で3万台以上のEVを保有し、35社以上のパートナー企業と協力している。

ベトナムの調査会社デシジョンラボの2024年第1四半期(1~3月)のレポートによると、ベトナムで使用される配車サービスアプリ(複数回答)で、GSMが運営する「Xanh SM」の利用率は32%だった。シンガポールのライドシェア・デリバリー・サービス大手グラブ(64%)に次ぐ2位で、大手タクシー会社マイリンタクシー(25%)、ベトナムの配車アプリを展開するBeグループ(24%)、インドネシアの配車・配送サービス大手ゴジェック(22%)を上回った。

インドの調査会社モルドールインテリジェンスによると、2023年のベトナムの配車サービス市場規模は7億2,773万ドルと推定されている。2029年までに21億6,000万ドルに達し、2024年から2029年までの年平均成長率は約19.5%と想定されるなど、同市場の成長性が示されている。

ビングループの連結財務諸表によると、同グループ内でGMSの事業に相当する配車サービスの2023年売り上げは20兆1,630億ドン(約1,210億円、1ドン=約0.006円)だった。GMSは国外にも事業を拡大しており、2023年11月にラオスでもサービスを開始した。フィリピンやインドネシアなど他のASEAN諸国にも展開する計画があり、2025年までに9カ国でのサービス提供を目指している(カフェF3月17日)。

EV普及に向けて充電インフラが課題

ビングループ傘下のビンファストは全国に約15万基のEVの充電ポートを設置している。それ以外では、ベトナムで事業展開するメルセデス・ベンツ、アウディ、ポルシェなど欧州系高級車ブランドが充電ステーションの増設を検討しているが、現状は都市部の各社正規販売店への設置に限られる。第三者企業(サードパーティー)による、全てのEVに対応した充電ポートの設置も少ないのが現状だ。ベトナムの充電ステーションの規制や技術要件、安全システムなどは開発過程にあり、サードパーティーによる事業展開は容易ではないため、今後の課題として挙げられる(VNエコノミー7月3日)。

(新田和葉、ティエン・グエン)

(ベトナム)

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