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5月の郷里送金額 歴代2番目の高水準を記録(バングラデシュ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月26日 0時0分

添付資料PDFファイル(197 KB)

バングラデシュ銀行(中央銀行)は、5月単月の郷里送金額が前年同月比33.2%増(前月比10.3%増)の22億5,388万ドル、2023/2024年度(2023年7月~2024年6月)の5月までの累計が213億7,257万ドル(前年同期比10.1%増)と発表した(添付資料表参照)。

郷里送金額は、単月ベースでおおむね19億ドル前後と、堅調に推移してきたが(2024年5月21日記事参照)、5月の記録は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う郷里への送金増(注)やバングラデシュ政府による郷里送金へのインセンティブが奏功して過去最高額を記録した2020年7月(25億9,821万ドル、2020年12月2日記事参照)に次ぐ、歴代2番目の高水準となった。さらに、中銀が公開している6月第3週(6月21日)までの送金受領額(週次、商業銀行別)によると、6月の送金額は既に19億1,437万ドルに達している。これらの背景には、通常よりも消費が拡大するイスラム教の祭典「犠牲祭(Eid ul-Adha)」に伴うイード休暇(6月14日~18日)に合わせた郷里への送金増の動きがあったと考えられる(「フィナンシャル・エキスプレス」紙6月2日)。また、同統計によると、実際に同休暇前のわずか1週間(6月8日~14日)で9億2,045万ドルもの郷里送金を記録した。

当地の銀行の中で郷里送金の受領額が相対的に大きい大手商業銀行のブラック・バンク(BRAC Bank)で金融市場セクター長を務めるフォジア・ラーマン氏は「国全体の傾向と同様、当行の送金受領額は増加傾向にあり、明るい兆しがみられる。公定レートと統計に反映されない違法な送金時のレート差は構造的な課題として残る中、5月8日に導入された為替相場制度(2024年5月10日記事参照)が今回の送金増にどの程度寄与したかはまだ定かでない。いずれにせよ、公式チャネルによる送金増は当行の対外決済の円滑化にインパクトをもたらす」と話している(インタビュー2024年6月23日)。

(注)2020年7月ごろ、中東や欧州などの出稼ぎ先での新型コロナウイルス感染拡大による失業などによって郷里に戻る前に、出稼ぎ先からまとまった金額をバングラデシュに送金する動きがあった。

(山田和則)

(バングラデシュ)

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