米国務省、インド半導体ミッション(ISM)との新たな連携を発表(米国、インド)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月10日 10時30分
米国国務省は9月9日、インドの電子・IT省の「インド半導体ミッション(ISM)」と新たに連携すると発表した。この連携は、世界の半導体エコシステムを成長させ多様化し、強靭(きょうじん)で安全かつ持続可能なグローバル半導体バリューチェーンの構築支援を目的としている。国務省は3月に、メキシコとも同様の連携を発表していた(2024年4月2日記事参照)。
同パートナーシップは、CHIPSおよび科学法(CHIPSプラス法)によって創設された、国務省の「国際技術安全保障・イノベーション(ITSI)基金」によって行われる。同パートナーシップの下、まずはインドの既存の半導体エコシステムと規制の枠組み、労働力とインフラ需要の包括的な評価を、ISMが主導して実施する。国務省はこの評価に対して、インドの州政府、教育機関、研究所、民間企業など主要なステークホルダーの参加を見込むと述べている。この評価結果が、今後、両国が半導体セクターを強化し成長させるための基礎になるという。
国務省は今回の発表で、米国とインドは、現在進行中のグローバルなデジタル変革における重要なパートナーだとした。その上で、自動車から医療機器に至る必要不可欠な製品の製造は、半導体サプライチェーンの強靭性に依存しているとし、今回の協力はインドの半導体産業を拡大し、両国に利益をもたらすものと強調している。
米国とインドは、2023年3月に「半導体サプライチェーンとイノベーションパートナーシップ」と題する覚書(MOU)を結んでいるほか(2023年3月14日記事参照)、米印重要新興技術イニシアチブ(iCET)に基づく会合を重ねるなど(2024年6月21日記事参照)、半導体に関する協力を深めている。また、最近では、スマートフォンの米国市場への供給元としてもインドの注目は高まっている(2023年10月16日付地域・分析レポート参照)。
(赤平大寿)
(米国、インド)
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