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ネタニヤフ首相が国連総会で演説、イスラエル国防軍のヒズボラ空爆でナスララ師が死亡(イスラエル、パレスチナ、イラン、レバノン、イエメン、米国、世界)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月30日 11時25分

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は9月27日、国連総会で一般討論演説を行った。

イスラエル首相府によると、ネタニヤフ首相は冒頭、「多くの演説者が(イスラエルに対して)うそや中傷を浴びせているのを聞いて、真実を語るために来た」とし、「イスラエルは平和を切望しているが、われわれの消滅を狙う残忍な敵から自らを守らなければならない」と述べた。2023年10月7日のハマスによるイスラエル攻撃以降、イランが組織する7つの戦線で自国防衛を余儀なくされたとし、イランに対して「イラン国内にイスラエルの長い手が届かない場所はない。それは中東全域にも言えることだ」と牽制した。ハマスとの戦闘については「24大隊のうち23大隊を壊滅させたが、人質を帰還させるという使命が完了するまで立ち止まることはない」と発言した。

ネタニヤフ首相はパレスチナ自治区ガザの「戦後」について「ハマスがいかなる役割を果たすことも拒否する」とし、「ハマスが降伏し、武器を捨て、人質全員を解放すれば、ハマスとの戦闘は終わりにできる」と述べた。

レバノンのヒズボラについては、2023年10月8日にイスラエルへの攻撃を開始し、イスラエル北部の6万人以上の住民が避難しているとし、「ヒズボラが戦闘の道を選ぶ限り、イスラエルに選択肢はなく、イスラエルにはこの脅威を取り除き、市民を安全に帰還させる権利がある」と強調した。

一方、イスラエル国防軍(IDF)は9月28日、前日夜のレバノンの首都ベイルートへの空爆でヒズボラ指導者のハッサン・ナスララ師が死亡したと発表した。IDFのダニエル・ハガリ報道官は同日の記者会見で「ナスララ師はヒズボラ中央本部でイスラエル国民に対する差し迫った攻撃を指揮していたところ、IDFの精確な攻撃により殺害された」と述べた。

ネタニヤフ首相は28日に声明を発表し、「ナスララ師の殺害は、北部の住民を安全に帰還させ、この地域のパワーバランスを長年にわたって変化させる目的を達成するための必要条件だった」と述べ、同氏殺害の指示を出したことを明らかにした。

米国のジョー・バイデン大統領はナスララ師の死亡について声明を発表し、「何千人もの米国人、イスラエル人、レバノン人を含む多くの犠牲者に対する正義の措置だ」と指摘し、「米国は、ヒズボラ、ハマス、フーシ派、その他イランが支援するテロリスト集団から自国を守るイスラエルの権利を全面的に支持する」述べた。他方、「最終的には、ガザとレバノンで進行中の紛争を外交的手段によって沈静化させることがわれわれの目的」と述べ、「今こそこれらの合意が成立し、イスラエルに対する脅威が取り除かれ、より広い中東地域が大きな安定を得る時だ」と訴えた。

イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの特集を参照。

(中溝丘)

(イスラエル、パレスチナ、イラン、レバノン、イエメン、米国、世界)

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