第2回米大統領候補者討論会でハリス氏、イスラエルとパレスチナの「二国家解決策」を主張(米国、イスラエル、パレスチナ、イラン)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月17日 11時45分
9月10日に行われた第2回米国大統領候補者討論会(2024年9月11日記事、2024年9月12日記事参照)では、11カ月が経過したイスラエルとハマスの戦闘(2024年9月11日記事参照)についても討論が行われた。
パレスチナ自治区ガザ地区での休戦問題が膠着(こうちゃく)状態に陥っていることについて、民主党のカマラ・ハリス副大統領は、ハマスが2023年10月7日に約1,200人のイスラエル人を殺害(2023年10月10日記事参照)し、「イスラエルには自衛権があるが、どのようにするかが重要だ」と述べた。ハリス氏は「あまりにも多くの罪のないパレスチナ人が殺されているのも事実で、この戦闘を終わらせなければならない。この戦闘を終わらせるには、休戦協定が必要であり、人質を解放する必要がある」と指摘した。さらに、「ガザを再建し、パレスチナ人が安全、自決、尊厳を受けられるよう、『二国家解決策』を持たなければならない」と主張した。
一方、共和党のドナルド・トランプ前大統領は「私がもし大統領であったなら、(戦闘は)始まらなかっただろう」と述べ、ロシアとウクライナの戦争も起こらかなったと主張した。また、ハリス氏について「彼女はイスラエルが嫌いだ。もし彼女が大統領になったら、イスラエルは2年以内に存在しなくなる」と主張した。トランプ氏は、トランプ前政権下でイランへの経済制裁を再開したため、イランはハマスやヒズボラなどの代理勢力を支援できなかったとし、「バイデン政権下で制裁措置が解除され、3,000億ドルを有している」と主張した。トランプ氏はこの議題の最後に、中東問題を速やかに解決すると述べ、同氏が大統領に選出されたら、ロシアとウクライナの戦争を大統領就任前に戦争を終わらせることができると主張した。
今回の討論会について、イスラエルのイスラエル・カッツ外相は9月14日、イスラエルのテレビ局「チャンネル12」のインタビューで、ハリス氏は「討論会では勝った」が、選挙までは「まだ長い時間がある」と述べた(「タイムズ・オブ・イスラエル」紙9月15日)。
イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの特集を参照。
(中溝丘)
(米国、イスラエル、パレスチナ、イラン)
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