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韓国政府、国家AIコンピューティングセンター構築実行計画を発表(韓国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年2月12日 0時0分

韓国科学技術情報通信部は1月22日、「国家懸案関係長官会議兼経済関係長官会議」で、国家AIコンピューティングセンター構築実行計画(案)を発表した。官民が一丸となって、人工知能(AI)大転換時代の中核的なインフラ確保のため、同センターを本格的に構築する計画だ。

同部では計画推進の背景について「先端半導体〔GPU(注1)など〕を基盤としたAIコンピューティングは、AI時代の国家中核的なインフラであり、主要国やビッグテック企業では競争が本格化している。しかし、韓国の先端半導体は非常に劣っており(注2)、AIコンピューティングインフラの拡充と国産AI半導体の商用化が急務」と説明している。

同計画の主な内容は次のとおり。

(1)概要:官民投資によるSPC(特別目的会社)を設立し(持ち分比率は官51%、民49%)、政策金融融資などを活用して、1EF(ExaFlops、注3)以上、最大2兆ウォン(約2,000億円、1ウォン=約0.1円)の国家AIコンピューティングセンターを構築。

(2)公募対象:国内外の企業コンソーシアム(代表法人は企業信用格付けA以上)について、技術・政策評価と金融審査で選定。

(3)事業推進策:2025年のサービス早期開始を目標にしつつ、初期には先端GPUを構築し徐々に国産AI半導体の割合を拡大。国産AI半導体の活性化、グローバル協力、政府主導のR&D協業などを通じて、国内AIコンピューティングエコシステムを支援。ソウル首都圏の電力不足、地域発展などを考慮し、非首都圏に構築。

(4)政策支援策:電力系統影響評価の迅速な処理、AI分野の国家戦略技術指定による税制支援、公共事業との連携。

(5)推進体制:国家AI委員会内にAIコンピューティングインフラ特別委員会を設置し、政策の方向性の議論、成果点検、支援策の検討などを実施。

(6)推進日程案:2月に事業参加意向の受け付け、6~8月に評価・審査、9月にセンター構築着手、11月以降にサービス早期開始、2027年中にセンター開所式開催の予定。

(注1)Graphics Processing Unitの略で「画像処理半導体」を示す。

(注2)科学技術情報通信部では、最高技術保有国の米国の国内AI技術水準を100とした場合、韓国の技術水準は88.9(2023年)としている。

(注3)コンピュータの処理速度を表す単位で、1秒間に実行できる浮動小数点演算の回数を100京(けい)回単位で表したもの。

(橋爪直輝)

(韓国)

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